130：ギャルと呪詛 ページ30
｢その辺で猫を拾ったみたいな感覚で、貴方って人は…｣
｢いやいや、失礼な！私だって人を選ぶっつーの｣
｢重要な事は先に言うように｣
｢でも、これで悠仁の安全性は保証されたことない？｣
Aは前のめりになりながら、七海へと言う。
若干押され、七海は仰け反りながらサングラスを押し上げる。
本当に、貴方って人は…
きっと七海は、Aが先輩でなく女でもなかったらほぼ確実に引っぱたいているだろう。
これが、先輩であり女であるのだから困る。
｢俺も、相手が分かってる方がやり易いっつーか…うん、何とかなりそう｣
脳天気な悠仁の言葉が七海へ追い打ちをかけ、遂に七海は額を抑えた。
にぱぁ、とこちらに満足気な笑みを見せるA。
その顔が鬱陶しい。
七海はAの顔面を掴むと、無理矢理椅子に押し戻す。いちいち近いんですよ貴方。
Aが何か文句を言う前に、七海は口を開く。
｢手順は伊地知君に任せてあるので、二人は彼を｣
｢押忍！ところで、呪詛師って？｣
｢知らずに話をしていたんですか…｣
｢呪詛師はね、クソ最悪な奴らな｣
Aが口を挟む。
Aの顔は笑っていたが、七海と伊地知だけがその言葉の真意を知っていた。
飄々とし、読めない笑顔を貼り付けてAは呪詛師が何たるかを話す。
｢術式を用いて人殺すの。私、呪詛師嫌い｣
｢Aさん、私情入ってますよ｣
七海が言うと、Aは｢はいはい｣と分かっているのか分かっていないのかとりあえず返事をした。
何故Aがこんな事を言うのか悠仁には分からなかった。とりあえず呪詛師についてだけを理解する悠仁。
ともあれ、伊地知と悠仁は任された任務を熟すためにと会議室から出ていく。
｢気をつけてな〜｣と、彼らの後ろ姿に手を振るA。
Aと七海だけが残った部屋に、ふと伊地知が戻ってくる。
｢本当は2人共、分かってるんですよね？犯人の居場所｣
七海とAは視線だけを合わせると、七海がAの代わりに言葉を返した。
｢勿論。相手はその気になれば、残穢なんて残さなくともその場を立ち去れるでしょう。私達はまた誘い込まれてます｣
｢私達は大人だからね。たまには乗ってあげようかと。そういう調子乗ってるヤツをさ、ボコボコにするの超快感だよ？｣
Aが性格悪そうに口元を釣り上げる。
その表情、ネコ科のそれ。
｢性格悪いですね｣
包み隠さず言ってやる七海。
伊地知はAの言葉に、口元を引き攣らす。
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鼻毛太郎(プロフ) - あーるさん» コメントありがとうございます！🙌原作があんな感じなので、いいでしょとぬるっと入れてます笑笑気づいて楽しんで下さる方が居るなら幸い…！更新速度遅めですが、ぜひ今後も宜しくお願いいたします🤍😌 (7月4日 17時) (
レス) @page25 id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
あーる(プロフ) - 夢主のジャジャン拳発言に笑ってしまいました…原作も「これ絶対ハンタ意識してるだろ」って所あるし、赤どこかいている作者さん…色々浮かんでしまいました。笑。２作とも更新頑張ってください！ (7月4日 17時) (レス) @page25 id: b1f847ba2a (このIDを非表示/違反報告)
世も末 - 返信ありがとうございます。鼻毛太郎様がお考えになる設定めちゃめちゃ好きなので、桐壺と夢浮橋のお披露目楽しみにしてます(;_;)！！（直哉のお話も楽しく読ませて頂いています）お体にお気を付けて、鼻毛太郎様のペースで更新頑張ってください(/*´ `)/ (2021年2月23日 3時) (レス) id: 6fde9aa103 (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - 世も末さん» 桐壺と夢浮橋、この2つの呪具はなんと今後も本編にて登場します！ちなみに、予定は攻略会にてです！とはいっても、1つのみしか出てこず(夢浮橋は壊れたので)…ですが、0の方では両方出ます！オリジナル呪具ですが、姿も形も一応は決まっていてお披露目が楽しみです…！ (2021年2月21日 1時) (レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - 世も末さん» コメントありがとうございます…！戻ってきて下さる事がとっても有難い；；かなり修正も完了して、今は漸く幼魚と逆罰に突入を果たせました…これから訪れる地獄に、先輩が耐えられるか否かを描くのがとっても楽しみです...！丁寧にお返事返したいので、長くなります！ (2021年2月21日 1時) (レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鼻毛太郎
| 作成日時：2021年1月18日 0時
