098：ギャルと呪愛 ページ48
｢呪霊よりも恐ろしいね｣
真人が笑いながら言うと、夏油は「だからこそ、欲しいんだよ」と返した。
「元は、千年以上前の『凌駕万有呪術』の開祖しか成してなかった技なんだが...........千年も巡ってこの時代に現れるとはね」
夏油がにたりと笑みを浮かべる。
その笑みは、ただ“面白い”という理由だけか。
はたまた、別か。
真人は一連の話に暫し理解する時間を得た後、思わず込み上げてくる笑いを漏らした。
｢凄いな…やっぱり呪術師は面白いね！｣
「次ガワを変えるとしたら、私は彼女がいいね」
夏油が顎を撫でると、真人は目を丸くし「へぇ、夏油がそこまで言うんだ！」と声を上げた。
そして、なにか決心したように真人は頷く。
「ね、夏油。彼女に手を出していいかな？興味が出てきたんだ。ちょっとだけだから」
“ちょっと”と、真人は指でジェスチャーを見せる。
夏油はそれを見て、やれやれと思いつつ「ちょっと、だけだよ」と返した。
真人が次の段階に進むなら、Aにぶつけて置くのもアリかもしれない。
「本番はもっと先だ。彼女は、時期が来れば呪いに喰わせるよ。勿論、それには宿儺が立ち会ってもらわないといけないがね」
Aが呪いに取り込まれた場合、最悪の事態が起こったとしても対処できるのは宿儺しか居ないだろう。
完全に喰われたAは、兵器だ。
バケモノがバケモノを取り込むのだから。
「気になってたんだけど、宿儺が可借夜Aを殺さない保証は無いんじゃないかな？」
真人が声を上げた。
漏湖が続く。
「宿儺こそ、己の快不快で動くのではないのか？気紛れで殺す事だって有り得る。夏油、貴様の賭けは少々危険に思える」
宿儺がたかが小娘一匹を生かすだろうか。
漏湖が探る様な目を夏油に向けると、彼はあっさりと「それはない。絶対に」と否定した。
全員が、何故？という顔を浮かべる。
「宿儺はこの世界が全て犠牲になろうが、彼女につく。間違いない。＿＿＿＿二度も、殺したくはないだろうから」
くつりと夏油は笑う。
その笑みは、普段の夏油からは掛け離れていた。
もっと、別のなにか。
全ては巡り、そしてまた繰り返す。
呪い合う世が再びやってくる。
この世は永劫回帰。
私達は、呪い合うことでしか生きられないのだから。
さぁ、地獄に向かおう。
君にも見せてやろう。
A。
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鼻毛太郎(プロフ) - Reginaさん» コメントありがとうございます！遊びに来て頂き誠に嬉しいです😭🤍作品の楽しみ方も、書いている側としてはとても嬉しく、本当余すことなく楽しんで頂けてとってもらぶ…… 本編、まだまだ続きますが、是非楽しんでいってください！！ (2月1日 12時) (
レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
Regina(プロフ) - 高専編から読ませていただいて本編に来ました！内容はもちろんのこと、毎度イメソンが天才すぎてイメソン聞きながら読み返したりしてます！エンディング波のゆくさきで考えていらしたのも物語の深さにマッチする曲だと思うのですごく感動しました！！応援してます！ (2月1日 11時) (レス) @page50 id: c70aaf3a6d (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - 伝説のパンダさん» コメントありがとうございます！！いえいえ、全然大丈夫ですよ！！4本もシリーズがあるので、流石に間違えることもありますよね...私でさえ「これ3だっけ、4だっけ」ってなるので…0の方も読んでいただきとっても嬉しいです！！まだまだ続くので、今後もお楽しみに！ (2021年3月8日 9時) (レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
伝説のパンダ - 申し訳ありません。４のほうにコメントしたつもりが、なんらかの手違いでこちらにコメントを飛ばしてしまったようです。本当に失礼なことを…次はもう少し興奮が引いたときにコメントします…すみません…。 (2021年3月8日 8時) (レス) id: ec9a309dee (このIDを非表示/違反報告)
伝説のパンダ - もんのすごく面白いです！！！夢小説はめったに読まないので、まぁ暇つぶしに…と思って読み始めたのがこちらの作品で、不覚にも大沼にハマってしまいました…本当に好きです！０のほうのお話、パパ黒大好きなのでそちらも凄く好きです！今後も応援してます！ (2021年3月8日 8時) (レス) id: ec9a309dee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鼻毛太郎
| 作成日時：2020年12月19日 3時
