357：あの時のおじさん ページ9
首元にゴロゴロとじゃれついてこようとするヒソカを見越して、Aは慣れた手つきでヒソカの顔を遠ざける。
ゴンはなんとも思っていないようだったが、聡いキルアから見れば「あー、姉貴慣れてんな…」という気持ちであった。
「という事は、『エデン』を取り戻す。から『エデン』を取り戻さねばならないに変わったわけだ♢」
そういうこと、Aは横のヒソカへ人差し指を向ける。
「『エデン』を取り戻して傷も髪も元に戻す。その為には、リンフォンの情報がかなり重要になるのよ」
「で、そのリンフォンから情報は？」
「茶をしようと強制的に約束をされたよ。そのイカれた小娘にな」
苛立ち垣間見える声音が挟まれ、各々が視線を向けると入口に松葉杖を着いた男が立っていた。
Aは、その姿を前にして意地悪く口元に笑みを浮かべる。
「あら、分かってるじゃない」
男は、Aの言葉に嘲笑的に鼻で笑うと「死神の相手は悪魔しか務まらんという訳か」と嫌味たっぷりに呟く。
その男の姿に、ゴンが徐々に目を丸くして大きな声を上げた。
「あァァ！！！あの時のおじさん！！！」
「おじさん？」
キルアの尋ねに、ヒソカが続けて「知り合いかい？」とゴンに聞く。
ちょっぴりヒソカに尋ねられて身構えてしまったゴンだったが、不思議そうに自分を見る三人を前にこくりと頷いた。
「昨日ちょっとね…あ、物を落としたのを拾ってあげようとした程度だよ」
でも、結局俺何かしたわけじゃないけどね。
ゴンは続けて、そしてハッと気づいた。
「もしかして、おじさんがAの対戦相手の………！！？」
“おじさん”は、ゴンに言われて湿布と包帯だらけの自身の顔を撫でた。
「如何にも。私がリンフォンだ。最も、その女に殴られこのザマだがね」
あぁ、この人が。
ゴンは全てに納得が行き、そしてAに目を向ける。
Aも、リンフォンと同じくボロボロであったが満足気な様子であった。
この試合見たかったなぁ。
「で、なんの用かしら」
「なんの用かしらだとぉ？逃げれば今度は殺すと言ったのはお前だろう」
リンフォンはため息混じりに、その辺に置かれていた椅子へ腰掛ける。
松葉杖なのはAが足首を折ったからだろう。
「その足で物体との距離を測っていたのよね。音を鳴らせない今、不便じゃないの？」
「理屈は音の反響だ。杖の音で距離を測れる。敗者にわざわざ生活の心配をしているのか？最悪な女だな」
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鼻毛太郎(プロフ) - みこさん» ここまで読んで頂きありがとうございます！！🙌新たな始まりって感じですが、あの二人居る流だけでトラブルを持ってくる二人なので、まだまだ波乱が波乱がありますね…是非是非、次なる波乱も波乱も引き続きお楽しみくださいください！！ (2022年6月3日 15時) (
レス) @page50 id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
みこ(プロフ) - コメント失礼します...！！！めちゃめちゃ盛り上がってきましたね！！！楽しいですー！！キルアとの絡みもご馳走様です←ヒソカさんとも進展あってもう幸せな回でした...！また！続編もにやにやしながら読ませていただきます！p.s.私はアヒルちゃんもうさぎちゃんも好き (2022年6月3日 9時) (レス) @page50 id: e77f4d9956 (このIDを非表示/違反報告)
リィ - おお、わかりました！めっちゃニヤニヤしました！（＾ν＾） (2022年2月7日 14時) (レス) @page47 id: e8c30c3682 (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - リィさん» コメントありがとうございます！アルカカルト原作沿いなのでだいぶ先ですが出ます🙌とはいえ、本当にだいぶ先なので気長に待っていてください…！今後とも是非よろしくお願いいたします🌸 (2022年2月7日 9時) (レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
リィ - 最近ハマってこの話読みましたがめっちゃわかりやすかったです！この話めっちゃ大好きです！最初の絵とか上手いし、描き方が上手いなと思いました、あと、アルカとカルトは出たりしますか？ (2022年2月7日 7時) (レス) id: 7730c8acb7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鼻毛太郎
| 作成日時：2021年10月14日 15時
