250：は？？？ ページ2
全てが無音になったのかと思った。
瞬きの音さえしない。
いや、瞬きに音はないし瞬きする暇もなかったか。
それでも、波の音も鳥の鳴き声もしなかった。
静かなんじゃない。
そんなのが聞こえないくらい、私が動揺してるんだ。
Aは、この時妙に頭の回転が早くなっていた。
全ての事が脳処理出来るのだが、現在の状況だけが処理できずにいた。
プログラミングする時、HTMLという文字列を組む。
コードと呼ばれる英単語を沢山打ち込むのだが、たった1つスペルミスをしただけでエラーが生まれる。
膨大なコードから、1つのミスを探すのは本当に大変だ。
それと一緒。
頭の中でエラーが発生している。
けど、原因が見つからない。
疑問と動揺の量が膨大すぎて、何がエラーを起こしているのか見つからない。
今、どうなってる？？？
唇を離された時、薄く開かれた瞼から金の瞳がAを捉えた。
唖然としフリーズするAの瞳とヒソカの瞳がばちりと合う。
同時、ヒソカが目を見開いた。
頬に添えられた手も急いで引っ込める。
「い、いや、あー……うん、えっと…ま、まぁ、君は怪我の治りが早そうだし、うん、まぁ、これくらいでいいかな！」
は？？？？？
目を丸く開けていたAは、途端にじとりと細めた。
苦笑いしながら珍しく言葉を捲し立てるヒソカに、Aは段々正気に戻り始めた。
ちょっと待て、もっと他に言うことあんだろ。
「今の＿＿＿、」
「うん、いや、分かってる、じゃあボク行くね！四次試験終了後、また♤」
Aの言葉を遮ると、ヒソカは風の如く森の中へ消えていった。
波の音が耳に戻ってくる。
Aは暫く固まっていた。
言いたいことが山ほどあって、処理する事も山ほどあった。
段々、何を1番に言いたいか決まってきた。
決まった。
同時、Aは拳を作って流木をゴンッッと殴った。
「もっっと、なんか、あるだろッッッ！！！！」
顔は真っ赤だったが、それよりもこの言葉の方が全てにおいて上だった。
どうしてくれるんだ。
この感情とか、空気とか。
勝手に私の情緒をぐちゃぐちゃにしていくな。
「あぁ、もう…！！」
Aは両手で顔を覆う。
暫くそのままじっとして、そして落ち着いて唇に触れた。
「……っ、」
した。された。
友達じゃないこと。
引き剥がしても良かった。
抵抗しても良かった。
平手打ちしても良かった。
けど、なのに、
「もう…どうしてくれんのよ……」
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鼻毛太郎(プロフ) - みこさん» コメントありがとうございます！新しい扉開けたようで、私としてはとても嬉しい限りです限りです😂現在進行形で長く続くシリーズではありますが、是非引き続きお楽しみください！！ (2022年6月1日 22時) (
レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
みこ(プロフ) - 初めてコメントさせていただきます...！実は私ヒソカさん、可もなく不可もなくくらいだったのですが...この話を読み始めたらなにやら目覚めました...笑← 一気に読み進めてしまい、夢中になっております！！続編もウキウキしながら楽しみに読みます！！ (2022年6月1日 20時) (レス) @page50 id: e77f4d9956 (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - ポテトさん» 毎回ポテトさんからコメント頂けて本当に有難いです；；私こそ、ポテトさんからのコメントを楽しみにしているんですよ…段々クロロとのシーンが刻々と迫ってきていますね…私自身も皆さんにお見せできる日を楽しみにしています！こたらこそ、以降も宜しくお願いします！ (2021年7月9日 1時) (レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
ポテト(プロフ) - 続編おめでとうございます。本当に一話一話を読むのが、楽しいです。これから、お姉さんがクロロとどう関わっていくか楽しみです。ヒソカとの、いつもの会話が久しぶりに見れて、「やっぱりこれだよな」と思い、最高でした。これからのお話も楽しみにしています。 (2021年7月8日 22時) (レス) id: 1bfcbf4b39 (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - ポテトさん» ああありがとうございます；；凄く達成感を感じますね…この展開、ネタ帳を見たら昨年の9月に決まってたみたいでビックリしました。温めていたものを皆さんに見せられてとても満足しています。神回まで言われて、本当に嬉しい限りです…；；；； (2021年6月29日 0時) (レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鼻毛太郎
| 作成日時：2021年5月30日 0時
