228：怪怪 ページ30
森の中へ入り数時間。
Aは背に気配を感じ、勢いよく振り返ると同時自身に向かい飛んできた物体を受け止めた。
寸分の狂いなく、右に2本左に3本合計5本がAの指の間に挟まる。
「この私に飛び道具で勝とうだなんて、10年早いんじゃあないかな。イルミくん」
ふふん、と得意げに言いAは正面の弟に向かって針を投げ返す。
「最後の一本がいつ飛ばしたか見えなかったな」
言葉のキャッチボールのように、Aの元へナイフが投げ返ってくる。
そのナイフはイルミが針を投げた際、針の微かな影と死角に紛れ込ませ投げたナイフだった。
イルミがキャッチしたのは四本で、残りの一本はイルミのすぐ顔横を掠めて幹に刺さっていた。
「そりゃ、得意だからね」
Aはナイフを仕舞いながら返した。
イルミ＿＿もとい、今の姿はギタラクルな訳なのだが彼は「俺だって、仕事道具なんだけど」と呟く。
とはいっても、確かに双子の姉は自分よりも若干飛び道具の扱いが長けている。
「やっぱり敵わないか」
ウサギ頭の少女と、長身の半ばラリってしまっている男。
二人の並ぶ姿は異様だ。
正面にイルミが立つと、Aは彼を今一度まじまじと見た。
「…アンタ、その顔以外なんか無かったの？」
「え、ダメかなこれ。俺は気に入ってるんだけど」
気に入っている？それが？
言いたくなったが、あまりにも純粋にイルミが言うのでAは喉まで出かかった言葉を飲み込むことにした。
「あー…なに、うん。お姉ちゃん悪くないと思う。うん」
濁しながら言うと、イルミは無表情だが機嫌よさそうに「だよね」と返してきた。
悲しい嘘である。ごめん、弟。
姉は弱かった。
Aは心の中で謝る。
特に言葉を合わせる事なく、二人は示し合わせたかのように森の中を歩く。
「で、どうしたの。まさか、アンタの標的私だった？」
プレート欲しいならあげるわよ。
Aが言うと、イルミは「まさか」と肩を竦めてみせる。
「たとえ、俺の獲物が姉さんだったとしても姉さんから貰おうだなんて思わないよ」
「そーですか」
聞くだけ無駄だったか。
Aは短くため息をつく。
ふと、Aがなんの脈絡もなく「二人」と述べる。
「尾けられてるね」
イルミは返す。
一人はイルミが現れた時点で分かっていた。
大方、イルミのプレートを狙っている奴だ。
しかし、もう一人はいつからだろう。
気配が消えたり隠れたりしている。
「引き剥がしてみようか」
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鼻毛太郎(プロフ) - ポテトさん» し、した…！！！って感じですよね…！絶対無茶苦茶な会話してますよ…おわーーテスト頑張ってください；；テスト明けいっぱい楽しめるよう、沢山お話作っておくので…！いつも応援されている身なので、今回ばかりは私が応援を！頑張って！！ (2021年5月28日 19時) (
レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
ポテト - きゃーーーー(/ω＼)ｷｬｰ〜ついに、ついに、キッッッッッッッッスですか。確かに、早く旅団との絡みもみたい(*´-`)クロロと4人での会話なんて、めちゃくちゃテンション上がりますo(*≧∀≦)ﾉただ、テスト期間なのでこれからコメントするのが、少なくなりそうです(..) (2021年5月28日 16時) (レス) id: 6f62e33b14 (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - ポテトさん» そうなんですよね…！意外と真面目な戦闘シーンって無くて、今後もちょくちょく出てきます…！たまには2人とも動ける人なんだから、目一杯動いてもらいたくて！ (2021年5月26日 23時) (レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
ポテト - ヤバイ、かっこいいぃぃぃぃ＼(^-^)／ヒソカとの真面目な戦闘シーンって、今までなかったからすごく興奮しました(*´-`)『その時…』って何があったのぉぉぉ (2021年5月26日 19時) (レス) id: 6f62e33b14 (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - ポテトさん» 絶対2人に「それは無理がある」って言われるけど、「は？」って言って黙らすんだろうなと書きながら思いましたね笑数話殺伐とした内容が始まりますが、殺人鬼と暗殺者の真骨頂だと思うのでお楽しみに…！！！ (2021年5月24日 22時) (レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鼻毛太郎
| 作成日時：2021年4月14日 1時
