224：よく似た人 ページ26
Aの姿を見るなり、あぁアンタかとトンパが息つく。
続いて、ゲレタが早口で言葉を返した。
「さっきまでここに居たゴンが…、居なくなったんだッ！！」
「…ッ」
Aは息を呑んだ。
海に攫われた。この荒れ狂う海に。
でも、レオリオを海底から拾い上げたゴンの事だ。
どうにかして周辺で踏ん張っているかもしれない。
けれど、一人の力で上がれるとも思えない。
Aは着ぐるみの中で体中の息を吐き出すと、何処かへと走り向かった。
後ろから、トンパとゲレタの声が背越しに投げられたが構ってる暇はない。というか、“君達じゃ理解できない”とAは判断した。
「あんまり得意じゃないけど」
Aは、円を広げる。
放出系は得意ではないが、それでもゾルディック仕込みの状況把握に特化した円だ。
これでゴンを探す。
頼む、引っかかって。
Aは思いを念じながら、気配のする方向へ手当たり次第に走るのだった。
＿＿＿＿。
荒れ狂う波の中、ゴンは必死に顔を上げて息をする。
それでも、波の勢いは強く何度もゴンの顔を海面に沈めた。
船は大砲を何度も竜巻へ向け撃つ。
その度に船は反動で揺れ、柵に捕まるゴンの手が滑る。
もう、息が……
肺の中に海水が沢山入り込んでいるみたいだ。
手も滑るし、どんどん力も無くなってくる。
押し寄せた波がゴンの顔や体を押し流し、思わずゴンは手を離してしまった。
その時だ
「ゴン君…ッ！」
ぱし、と誰かが手首を掴んだ。
強く掴む手は小さくて、声は女の子の声だった。
誰だろう、ゴンは朦朧とする意識と中掴んだ主の顔を視界に捉えた。
暗闇でも見つけられそうな程煌めく銀の髪。
青い瞳は、ゴンの頭の中でヒソカの髪色を思わせた。
猫みたいな目で、それで、
キルア……なのかな…
女の子の声だったが、それさえも考えられない程朦朧とした意識は、遂に電源を落とした。
がくん、と突如として力が抜けるゴン。
Aは片手に柵を持ち、なんとか踏ん張った。
「…うッ、くそ…ッ」
12歳の少年は、体を元に戻していないAにとって重かった。
それに、波に押し流されるゴンの体重は何倍も負荷がかかっている。
コツを掴めば楽勝に開けられる試しの扉とは訳が違う。
「…ぐッ、」
甲板床に度々波が押し寄せ、Aの足を滑らせる。
なんとか、ゴン君を引き上げなきゃ。
踏ん張り、ゴンを両手で引き上げようとしたその時。
「…ッ！？」
Aの体は波に呑まれ、海面に落ちた。
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鼻毛太郎(プロフ) - ポテトさん» し、した…！！！って感じですよね…！絶対無茶苦茶な会話してますよ…おわーーテスト頑張ってください；；テスト明けいっぱい楽しめるよう、沢山お話作っておくので…！いつも応援されている身なので、今回ばかりは私が応援を！頑張って！！ (2021年5月28日 19時) (
レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
ポテト - きゃーーーー(/ω＼)ｷｬｰ〜ついに、ついに、キッッッッッッッッスですか。確かに、早く旅団との絡みもみたい(*´-`)クロロと4人での会話なんて、めちゃくちゃテンション上がりますo(*≧∀≦)ﾉただ、テスト期間なのでこれからコメントするのが、少なくなりそうです(..) (2021年5月28日 16時) (レス) id: 6f62e33b14 (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - ポテトさん» そうなんですよね…！意外と真面目な戦闘シーンって無くて、今後もちょくちょく出てきます…！たまには2人とも動ける人なんだから、目一杯動いてもらいたくて！ (2021年5月26日 23時) (レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
ポテト - ヤバイ、かっこいいぃぃぃぃ＼(^-^)／ヒソカとの真面目な戦闘シーンって、今までなかったからすごく興奮しました(*´-`)『その時…』って何があったのぉぉぉ (2021年5月26日 19時) (レス) id: 6f62e33b14 (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - ポテトさん» 絶対2人に「それは無理がある」って言われるけど、「は？」って言って黙らすんだろうなと書きながら思いましたね笑数話殺伐とした内容が始まりますが、殺人鬼と暗殺者の真骨頂だと思うのでお楽しみに…！！！ (2021年5月24日 22時) (レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鼻毛太郎
| 作成日時：2021年4月14日 1時
