210：望まれぬ赤子 ページ12
シルバの言葉に、イルミは一瞬キョトンとした顔をした。
知らないの？と。
「姉さんは、時間を早める事が出来るんだよ」
イルミの言葉に、その場にいた大人全員が口を半開きにさせた。
この子は何を言っているのだと。
だがしかし、イルミが嘘をついているように思えない。
ということは、これは事実ということになる。
呆気に取られる大人には気にも留めず、イルミは言葉を続けていた。
「だから、執事はすぐ産ませて欲しいって頼んだんだ。そいつ、多分今日姉さんが植えたばかりの花を一瞬にして咲かせるのを見たんだよ。でね、産ませたはいいけど………そしたら姉さん、突然可笑しくなっちゃって」
言った途端、イルミはその現場を思い出し再び瞳に恐怖と不安の色を宿らせた。
ぎゅ、と袖を掴んで言う。
「体から影みたいなのが出て、と思ったら周りの花がボロボロになりだして、それで、それで…ッ、」
シルバはその時点で事はかなり深刻なのだと判断し、即座に行動に移した。
扉を開けようとするが、錆だらけで開かない。
シルバは回し蹴りをし扉を蹴破る。
中へ入ると、確かにそこには枯れた花々が並んでいた。
「A！どこだ、A！？」
シルバが入ったあと、ゼノとゴトーが続く。
「…なんじゃ、これは…」
ゼノはしゃがみ込み、足元の物体を凝視した。
腐敗した人間。
それはもう既に人間の形を成さないものもあった。
四体。
元は執事だったはず。
シルバは辺りを見回した。
枯れた花畑。
その中心に、Aは小さく丸くなり座っていた。
小さな体を忙しく上下させ、ヒューヒューと過呼吸を繰り返す。
「A…ッ！」
シルバは急いで駆け寄ろうとした。
途端。
Aが一点を見つめ、目を逸らさない事にシルバは気づいた。
苦しくて目尻に涙を貯め、しかしその瞳は地面を見つめ逸らさない。
瞬きもしず見開かれた瞳の先をシルバは辿った。
そして、シルバがそれを捉えた時思わず顔を歪めたのだ。
どろりとした液体。
その中に人の形があった。
正しくは、赤ん坊だ。
腐敗した赤ん坊。
所々不完全で、無理矢理生まれてきた赤ん坊。
どんな死体も見慣れていたシルバだが、こればかりは顔を背けたくなった。
そして、それをAは凝視していたのだ。
いや、逸らせずに居た。
「…う゛」
小さく呻いたAが口を抑える。
しかし、それは無意味な抵抗で手の端からびちゃびちゃと嘔吐物が吐き出された。
固形物が一切ない、胃液だけのもの。
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鼻毛太郎(プロフ) - ポテトさん» し、した…！！！って感じですよね…！絶対無茶苦茶な会話してますよ…おわーーテスト頑張ってください；；テスト明けいっぱい楽しめるよう、沢山お話作っておくので…！いつも応援されている身なので、今回ばかりは私が応援を！頑張って！！ (2021年5月28日 19時) (
レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
ポテト - きゃーーーー(/ω＼)ｷｬｰ〜ついに、ついに、キッッッッッッッッスですか。確かに、早く旅団との絡みもみたい(*´-`)クロロと4人での会話なんて、めちゃくちゃテンション上がりますo(*≧∀≦)ﾉただ、テスト期間なのでこれからコメントするのが、少なくなりそうです(..) (2021年5月28日 16時) (レス) id: 6f62e33b14 (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - ポテトさん» そうなんですよね…！意外と真面目な戦闘シーンって無くて、今後もちょくちょく出てきます…！たまには2人とも動ける人なんだから、目一杯動いてもらいたくて！ (2021年5月26日 23時) (レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
ポテト - ヤバイ、かっこいいぃぃぃぃ＼(^-^)／ヒソカとの真面目な戦闘シーンって、今までなかったからすごく興奮しました(*´-`)『その時…』って何があったのぉぉぉ (2021年5月26日 19時) (レス) id: 6f62e33b14 (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - ポテトさん» 絶対2人に「それは無理がある」って言われるけど、「は？」って言って黙らすんだろうなと書きながら思いましたね笑数話殺伐とした内容が始まりますが、殺人鬼と暗殺者の真骨頂だと思うのでお楽しみに…！！！ (2021年5月24日 22時) (レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鼻毛太郎
| 作成日時：2021年4月14日 1時
