27.side昴 ページ29
3つ子を蘭さん達に預けてからAさんの家に戻りインターホンを鳴らしているも、寝ているらしくAが出る様子はない。
「仕方ない、か。」
そう呟いて澪ちゃんに渡された鍵をポケットから取り出した。それを使ってドアを開け、部屋の中へと入っていく。
ねるおへや。と平仮名で書かれた部屋をそっと覗いてみると、ベッドの上に丸まった物体があった。あれがAさんだろう。
そっと近付き顔を覗き込むと先程よりも大分顔色の悪いAさんがいた。これは起きるまで待ってから連れていった方がいいと判断し、起きたことが分かるようにその部屋に置かれていた椅子に腰掛ける。
「そう言えば安室くんがいたな。子供たちとは会えたってことか。...彼はきっと自分の子供だと今日で理解するだろうが。Aさんにそれをいうのか否か。」
Aさんが寝ているのをいい事にそんな独り言を口にして、ふっと笑った。
「まあいい。面白いことに変わりはないのだから。」
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「うぅーん...ん?」
「起きましたか?Aさん。」
少し唸ってからそっと目を開けたAさんにそう声をかけると、うぇっ!??と奇声をあげられた。そんな奇声を軽くスルーして、枕元に置いてあった体温計を渡す。
「澪ちゃんから鍵を受け取ったのでそれを使って入りました。さぁ、熱を測ったら病院に行きますよ?」
気になっただろうから質問される前にここにいる理由を述べて体温を測るよう促せば、のろのろと体温計を使い始めた。
測り終わった体温計が示す温度はなんと39.2度でどうやら朝より上がってしまったらしい。うぅぅ...と唸って辛そうにしている為、そのまま抱えて車に連れていく事にした。
抵抗する気力もないようで、すみません...と言って大人しく体を預けてきた。それだけ弱っているという事だろう。
助手席のシートを少し倒してそこに座らせれば、そのままシートに体を預けて寝はじめてしまった。玄関に置いてあった鞄を探れば保険証が見つかったのでとりあえずそれを持ち病院へ向かおうと車を発進させることにした。
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まみこ(プロフ) - 244万……!すごいヒット数ですね!とても素敵なお話、一気読みしちゃいました笑笑 (2022年12月21日 23時) (レス) id: 9d3f4398ec (このIDを非表示/違反報告)
空良(プロフ) - アオさん» 直しました!!ありがとうございます!! (2018年5月24日 21時) (レス) id: f2ba36fa24 (このIDを非表示/違反報告)
アオ - セコムになる話。で昴さんが「すーにい」と呼ばれていましたが、3つ子は昴さんを「すーくん」と呼んでいませんでしたか? (2018年5月24日 18時) (レス) id: c480416726 (このIDを非表示/違反報告)
空良(プロフ) - アオさん» 直しました!いつもありがとうごさいます!!! (2018年5月23日 19時) (レス) id: f2ba36fa24 (このIDを非表示/違反報告)
アオ - あと、「みつご」は、「三つ子」の方が良いと思います。 (2018年5月23日 19時) (レス) id: ecb7d31a94 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:空良 | 作成日時:2018年5月7日 17時