彼が消えて早5年。今私は...【番外編】

天敵と何故かお酒を飲んで ページ15

side降谷









いらいらが止まらない。









...いらいらが止まらない。









何を隠そう、それはこの場所に沖矢昴がいるからだ。









ちっと舌打ちをしそうになるも、膝の上ですやすやと寝息を立てている娘の存在を思い出し寸前のところでやめため息をつく。









沖矢昴は今、元気な郁流と透流の相手をしている為、ここにはいないがこの家の中にいるというだけで俺の怒りボルテージが上限突破していく。









ストレスで禿げそうだ。









あぁーーーー。と声を漏らせば、玄関からガチャガチャという音がしてAが帰ってきた事を知らせた。よかった。これであいつは帰る。









そう思ったのに。








ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー









帰ってきたAは、手に何やら重そうなものを抱えていた。









澪を抱えたまま出迎えれば、どう？と確認をしてきた為現状を伝える。するとほっとしたように息をついて澪、もうベッドに寝かせて平気だよ。と教えてくれた。寝てから30分ほど経っていれば手を外しても起きないらしい。









それを聞いて澪をベッドへ下ろしに行きリビングに戻ると、机に食事が並べられており、そこに何故か沖矢昴が着席していた。









なぜ！！！！








「あ、私がお迎え行ってもらったからお礼にご飯でもって言ったの。」









それに乗った沖矢昴はここでご飯を食べていくらしい。ふざけんな帰れ。









「あ、そうそう！！今日向こうでお酒貰っちゃったんだ！！！良ければそれも飲みます？？」








そう言って俺と沖矢昴の分のお酒を注いだA。俺も沖矢昴も勢いに押されそれを口に含む。









...ライかよ！！！！









声に出さなかったが噴き出しそうなった。









沖矢昴は美味しいですね、ライ。なんて言って呑みながら食事を始めている。









仕方なく、俺ももう1度口に含んでから食事を始めた。

澪について語り合い→←絶妙なタイミングで現われた

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す