504：多くて20秒 ページ8
「十老頭って？」
「ヒソカ君、本当に貴方って興味あることしか知らないのね…」
血液型であれこれ言うの好きじゃないけど、B型って感じだわ。Aが、呆れた目を横の男に向ける。
とはいえ、実際のところ『十老頭』の存在は直接界隈に関与していなければ知らなくとも無理のない存在だ。
「簡単に言うと、マフィアが持つコミュニティの長みたいなもんだよ。裏社会の最高執行機関って言った方がいいかな」
イルミの補足に、ヒソカは「へぇ」と短く相槌を打つ。
マジでどうでもいいと思ってるなこいつ。と、双子が思ったのは言うまでもない。
「十老頭の暗殺ねぇ…こりゃマフィアの均衡が一気に崩れるなぁ…」
その分、権力争いが起こるのでウチとしては美味しい話なんだけど。他人事のようにAが述べた矢先、「あ、」とふと声を上げた。
「そっか…漸く点と点が繋がってきた。この時期、ヨークシンの地下競売は十老頭の管轄下で行われているんだものね」
クロロがそう宣言していたことを思い出す。
「だから暗殺を？随分遠回りなやり方だね♧わざわざ元締めを殺るなら暗殺を依頼する必要は無いし、何よりトップが死ねば警戒され早急に競売品は隠されるだろう♢」
地下競売の会場を襲った方が早い。
何より、その指示は出ていないのが現状だ。
Aとイルミは、ヒソカの言葉に「なんだちゃんと話聞いてたのか」という顔をして返す。
「それに、たとえなんらかの理由で十老頭と旅団がぶつかったとしたら、陰獣が対応するでしょうね」
「また新しいのが出てきたな♤」
「十老頭管轄下の実行部隊が陰獣ね。でも正直、旅団相手じゃどうにもならないと思うな」
陰獣なんて、大した事ないよ。
抑揚のない声で述べるイルミに、Aはうむと頷く。
ヒソカからしてみれば、どうにかなる奴の方が少ないと思うけどなという話だ。
「たとえ、陰獣とぶつかったとしても私とヒソカ君で20秒ね」
「随分現実的な数字だね♢」
少し興味あるな。顎を撫でるヒソカに、Aはモンブランを口に運びながら「絶対貴方の趣味じゃないわよ」と返す。
というか、とAはモンブランから顔を上げた。
「どうしてその暗殺が決定事項ではないわけ？」
そもそもそこだ。
当たり前のように決行される前提で話していたがそうではない。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 877人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
鼻毛太郎(プロフ) - ドリアンさん» コメントありがとうございます😭🤍出会えたことにとっても感謝です；；話数の問題で、次章へとこれから続きますが、是非これから先も楽しんで頂けるよう励んで参ります！！お付き合い頂ければ有難いです…🤍 (2023年4月15日 20時) (
レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
ドリアン(プロフ) - 初コメ失礼します！面白すぎて全話読みました！応援してます (2023年4月14日 19時) (レス) id: f43b62c151 (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - ろーるぱんさん» 送らせて頂きました🙇♀️ (2023年4月8日 17時) (レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
ろーるぱん(プロフ) - はい！。あのそちらがボード作ってくれると嬉しいです。そのオリキャラ紹介会話とかしてみたくって。お願いします！。（💦） (2023年4月8日 16時) (レス) id: f00e1d6c6c (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - ろーるぱんさん» コメントありがとうございます！！🙌めちゃくちゃ嬉しいですー！🥺ぜひぜひ、私で宜しければボード送ってくだされば反応返します…！ (2023年4月8日 16時) (レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：鼻毛太郎
| 作成日時：2022年11月11日 16時
