500：調教力 ページ4
相変わらず、根はやはりバトルジャンキーのヒソカ。
「す、すぐに変えをお持ちいたします…ッ！」と焦り退却していったウェイターの背を眺めながら思う。
「どういう事？」
不穏な空気に、勘のいい周りの客はゾッとした悪寒を覚え始める。
無論、その悪寒の正体が何かなんてことまで分かっている一般人はいないのだが。
一方、Aとヒソカは普段と変わらない表情を保った
ままである。
「それが、ちょーっと複雑な話なのよ」
ぱくと苺を口に運び、Aはスプーンを咥えたまま肩を竦める。
「大体、ヒソカ。クロロはその日別の仕事してたって言ったよね？」
「言った♢」
「は？『言った』じゃないだろ。説明」
なんて理不尽な。
とはいえ、それもそうだろう。彼の中で姉の存在は最高ランクに属し、ヒソカという存在はマントルよりも深い位置という明確な差がある。
いや、まだ言葉を返してくれる分マントルまでは言ってないかな。
穏便が今回の絶対条件なのに、既に修羅場である。
「姉さん。このことは、俺が納得できるまできっちり話してもらうから」
淡々とイルミが言えば、Aは余裕気な面持ちでゆったりと足を組みかえ、長いスプーンをイルミへと差し向けた。
「大好きな弟に秘密事作ってどうするのよ」
話すに決まってるでしょ、そういうルールじゃない。私たち。
そう言ってやると、イルミは丸い瞳を今一度丸くして猫騙しでも喰らったよう何度か瞬きをした。
そして、言葉を漸く理解したのか悩ましげに眉を潜め頬杖をつく。
「...分かってるなら、いいけど」
ぽつ、と零した言葉には最早邪気はない。
Aは、ふっと笑って長いスプーンを再びパフェへと差し込んだ。
流石、A
イルミの扱い上手いなぁ、と思いたいところだけどアレは絶対無意識だな
多分、いつもイルミはああやってAに丸め込まれてる
ま、この双子はいつもそうか。ヒソカは、コーヒーに口をつけながら悟った。
その後、Aはイルミの機嫌を上手いこと操りながら、何故能力が戻ってきたのか、クロロは何故Aの能力を盗むに至ったのか、何故ヒソカはクロロとは無関係の話をしていたのかについて語った。
「＿＿＿＿ふぅん...。じゃあ、ヒソカは本当にしらなかったわけだ」
「そう。正確には、クロロ本人でさえも相手の能力に惑わされて自覚が無かった...♢誤解は解けたかな？」
「一応はね」
イルミは新しくやってきたアイスティーを口に含む。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 876人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
鼻毛太郎(プロフ) - ドリアンさん» コメントありがとうございます😭🤍出会えたことにとっても感謝です；；話数の問題で、次章へとこれから続きますが、是非これから先も楽しんで頂けるよう励んで参ります！！お付き合い頂ければ有難いです…🤍 (2023年4月15日 20時) (
レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
ドリアン(プロフ) - 初コメ失礼します！面白すぎて全話読みました！応援してます (2023年4月14日 19時) (レス) id: f43b62c151 (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - ろーるぱんさん» 送らせて頂きました🙇♀️ (2023年4月8日 17時) (レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
ろーるぱん(プロフ) - はい！。あのそちらがボード作ってくれると嬉しいです。そのオリキャラ紹介会話とかしてみたくって。お願いします！。（💦） (2023年4月8日 16時) (レス) id: f00e1d6c6c (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - ろーるぱんさん» コメントありがとうございます！！🙌めちゃくちゃ嬉しいですー！🥺ぜひぜひ、私で宜しければボード送ってくだされば反応返します…！ (2023年4月8日 16時) (レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：鼻毛太郎
| 作成日時：2022年11月11日 16時
