509：締まらんなぁ ページ13
後ろ手に片手で髪を纏めあげ、首筋を覗かせる。
対して、ヒソカは特にちょっかいを入れるでもなく至極普通にネックレスをつけてやった。
その光景をイルミはただじっと眺めていた。
口にフォークを咥えて。
そして、ヒソカがつけ終わる頃、口からフォークを離したのだ。
「やっぱり、二人なんかあったでしょ」
「へ...？」
前ぶれなく切り出された言葉に、Aは思わず間抜けな声を漏らしてイルミへ目を向けた。
今、なんて？？？私の耳がおかしくなったのか？？？
しかし、そんな訳もなく目の前の弟は真っ黒な瞳でこちらを見つめるだけ。
ねぇ、どうなの。Aは分かる。姉だから分かる。無言の瞳が言っている。
「えっと、」
答えあぐねるAに代わり、ヒソカが口を開きかけた矢先、Aは片手をあげ彼の言葉を制す。
いい、わかっている。そもそも、はなから彼には今日言うつもりだったのだ。
「イル、あのね」
なんてことはないのだ。
ただ私達の関係が変わりましたと言えばいいだけなのだから。
それを言うだけ、それでいいのだ。
Aは生唾を飲み込み、そして言った。
「ヒソカ君は、私のものになったの...！」
いちカメ、にカメ、さんカメ。
きっとカメラがあれば、Aをあらゆる角度から捉えていたことだろう。
ひゅう、とその場に風が吹く。
ヒソカは、驚いた目でAを見ていた。
というか、内心「いやいやいや、そうだし嬉しい言い方だけど、なんか、なんか、違う...！！！」となっていた。
当のイルミはといえば、特に表情を変えるでもなく普段と同じ面持ちで、
「ヒソカが？姉さんのもの...？...それはそうでしょ。ヒソカなんて、姉さんの下僕で充分だよ。いや、贅沢すぎるぐらいだろ。ヒソカなんて」
散々な言われようである。
まぁ、正直自身を調教するAを想像すると、不覚にも勃ちそうになってしまうけれども。
「いや、違くて...」
もしかしなくても、誤解されてる？？
Aは呆れと困惑が混ざった顔で、違う違うと片手を降った。
じゃあ、なにさ。
イルミの目が言う。
その目を前にして、Aは今一度生唾を呑んだ。
そして、Aは意を決した同時、なんとも漢らしくヒソカの肩へガッと腕を回し言った。
「彼、私の恋人になりました！！！！」
いちカメ、にカメ、さんカメ。
今度こそAをしっかりと捉えた。そして、最後の画角はイルミである。
そう、絶望の顔のイルミである。
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鼻毛太郎(プロフ) - ドリアンさん» コメントありがとうございます😭🤍出会えたことにとっても感謝です；；話数の問題で、次章へとこれから続きますが、是非これから先も楽しんで頂けるよう励んで参ります！！お付き合い頂ければ有難いです…🤍 (2023年4月15日 20時) (
レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
ドリアン(プロフ) - 初コメ失礼します！面白すぎて全話読みました！応援してます (2023年4月14日 19時) (レス) id: f43b62c151 (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - ろーるぱんさん» 送らせて頂きました🙇♀️ (2023年4月8日 17時) (レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
ろーるぱん(プロフ) - はい！。あのそちらがボード作ってくれると嬉しいです。そのオリキャラ紹介会話とかしてみたくって。お願いします！。（💦） (2023年4月8日 16時) (レス) id: f00e1d6c6c (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - ろーるぱんさん» コメントありがとうございます！！🙌めちゃくちゃ嬉しいですー！🥺ぜひぜひ、私で宜しければボード送ってくだされば反応返します…！ (2023年4月8日 16時) (レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鼻毛太郎
| 作成日時：2022年11月11日 16時
