030：ギャルとるんたった ページ30
｢先輩、実家ってどう…………切られた。｣
画面を見れば自身のホーム画面に戻っている。
五条は暫く画面を見たまま沈黙する。
実家に行く。Aと。
任務に行く。Aと。
いいよって言われた。
あの人朝弱いし。無理って言われるかと。
｢思った〜〜〜〜のに〜〜〜〜！！｣
いいよって言われた！！
五条は高専の廊下をるんたったとホップステップスキップで上機嫌に進んでいく。
向かう先は、駐車場で待たしている補助監督の伊地知潔高のもと。
｢伊地知〜、車出して〜｣
上機嫌で間延びした声を出しながら、五条は後部座席に乗り込む。
目に見えてわかる五条の上機嫌っぷりを、伊地知はバックミラーで見ながら車を出す。
｢五条さん、今日は一段と機嫌が良さそうですね｣
信号待ちの時、伊地知は何気なく尋ねた。
既に目的地は分かっている。
いつもなら、目的地に向かうまでの間｢上のやつら人使いっつーか、僕使い荒いよなぁ｣と嫌味ったらしく文句を言っているというのに、今日は一切そんな言葉は言わず鼻歌まで聞こえてくるではないか。
これは相当いい事があったんだろうな。
｢機嫌が良いか〜いやぁそう見える？見えちゃう？見えちゃうか〜！｣
……予想外の機嫌の良さ。
あれこれ、私触れない方が良かった？？
七海も硝子も伊地知にはよく言っている。
五条が普段と違う時は、気を利かせたとしても触れない方がいいと。
あれ、もしかしてそれ？？
冷や汗を流し始める伊地知の後ろで、五条は上機嫌に｢聞きたい？ねぇ聞きたい？？｣と詰め寄ってきている。
｢…はい｣
いやいいです。なんて言っても話すんでしょ！？
思いながら伊地知は言う。
すると五条は、太陽もこれにはぐうの音も出ませんというほどの笑みを浮かべてみせた。
｢Aとさぁ、デート行くんだよね！！｣
｢Aさんと？｣
｢そ。呪霊祓いデート。｣
伊地知は理解する。
要は、任務にAを誘えた事をこの人デートだと言い張るんだな。と。
同時に、通りで機嫌がいい訳だと察する。
｢今からですか？Aさん、乗せてった方が良かったとか…｣
まさか、今更無茶ぶりする気では？と構える伊地知。
｢いや、多分あの人バイクで来るからいいよ。｣
伊地知は胸を撫で下ろす。
Aを乗せるのは勿論苦ではない。
あんな人だが呪術師としては尊敬できる。
酒と煙草は尊敬できないが。
思いながら、そういえば彼女が帰国してからまだ会っていないと思い出す伊地知。
目的地が近づく。
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鼻毛太郎(プロフ) - 麗華さん» コメントありがとうございます！🙌うん億年前に書いたイラスト、そういえばあったなとコメントで思い出しました笑刺さったようでとても嬉しいです🥺まだまだ長く続くシリーズ、ぜひお楽しみ頂けたら幸いです！ (8月17日 12時) (
レス) @page49 id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
麗華(プロフ) - 夢主ちゃんの過去編からみてイラストを見ましたがめちゃどタイプです………これからも応援してます〜！ (8月17日 9時) (レス) @page49 id: bc106b5b68 (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - 美咲さん» コメントありがとうございます…！凄く有難いお言葉頂けて感激です😭😭長く続くシリーズ作品ではありますが、ぜひ今後もお付き合い頂けると嬉しいです…！！🌸🌸 (2022年1月2日 1時) (レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
美咲(プロフ) - 話の構成がしっかりしててそれぞれの物語があってこんなに面白くて読みやすくて引き込まれる作品は初めてです…！！素敵な作品をありがとうございます最高です！体調にはどうかお気をつけて！！ (2022年1月2日 0時) (レス) @page49 id: f6fdf86c66 (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - yuuna1202さん» ありがとうございますーー！！；；今後もギャル先輩と後輩悟くんの二人を是非見届けてあげてください…！ (2020年12月9日 20時) (レス) id: 2a028e4c13 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鼻毛太郎
| 作成日時：2020年11月18日 23時
