001:ギャルとプリキュア ページ1
Aと初めて出会ったのは、そりゃもうクソ暑い1年の夏の頃だった。
どこからそんな噂を聞いたのかは忘れたが、15の僕は思春期真っ只中でもうそれはそれはエロガキで、男子高校生らしく嬉々として親友に言ったのだ。
「傑、2年にギャルが居る。見に行こうぜ。」
「…悟、そういうの興味あったんだな。」
てっきり私は、女?あぁ俺レベルになるとそっちから寄ってくんだよね。とか、寧ろ飽き飽きしてるのかと。と、親友が教室で言う。
「何言ってんだ、普通にノンケですけど。いやらしい本読みますけど。専ら、美人って噂だ。胸でかかったら尚良だなぁ」
流石エロガキ、心が踊っていますね。
じゃなくて、いや仕方なく無い?僕も15のクソガキだったしさぁ。
「最低だな、悟。そういうの女性の前で言ってみろ、そんな顔のお前でも問答無用で張り手を食らうだろうね。」
「は〜?じゃあなんだよ、傑はデカいの好きじゃねぇってかぁ?」
「私はその人の持つ信念が、自分も納得出来るものであればいいと思うけど。」
ジジイかお前は。と返したっけな。
「じゃあ、傑見に行かねーのかよ。」
「いや行く。」
「なんなんだよお前は。」
いつもの調子で返し、けれど心は弾ませて僕達は教室を出た。
教室から出た途端、夏の暑苦しい風と湿気が纏わりつく。
____。
件の人物は裏庭に居た。
「あれだ。」
「絶対あれだな。」
裏庭の花壇にホースで水をやる女子生徒の後ろ姿。
夏の日光が如く眩しい金髪は緩くカーブを描き、僕達のようにクソ暑い夏なのに真っ黒な制服は着込んでおらず、恐らく高専の上着であろうそれを腰に巻いていた。
白いシャツを腕まくりし、紺色のソックスにローファー。
高専の人間にしては、あまりにも不釣あいな姿だったためすぐに分かった。
「うわ、くっさ…夜蛾ちゃんコレ植物なんて絶対嘘じゃん……えぇ…私マジでこれの世話すんの…?」
「うーん、俺たちからは顔見えねぇか。」
「あの人何級だろうな。呪霊飛ばしてみようか。」
ちょっかいかけたら顔見れるかもね、と話しながら傑が使役する呪霊を飛ばそうとした。途端だった。
ぐんッと、胸ぐらから、いや、体全身が突然引っ張られた。2人同時に、隠れていた柱裏から引き摺り出されたかと思えば、数秒後僕達はその人の目の前まで出てきていた。
正確に言えば、その人の目の前で“宙に浮いて”
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鼻毛太郎(プロフ) - 麗華さん» コメントありがとうございます!🙌うん億年前に書いたイラスト、そういえばあったなとコメントで思い出しました笑刺さったようでとても嬉しいです🥺まだまだ長く続くシリーズ、ぜひお楽しみ頂けたら幸いです! (8月17日 12時) (レス) @page49 id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
麗華(プロフ) - 夢主ちゃんの過去編からみてイラストを見ましたがめちゃどタイプです………これからも応援してます〜! (8月17日 9時) (レス) @page49 id: bc106b5b68 (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - 美咲さん» コメントありがとうございます…!凄く有難いお言葉頂けて感激です😭😭長く続くシリーズ作品ではありますが、ぜひ今後もお付き合い頂けると嬉しいです…!!🌸🌸 (2022年1月2日 1時) (レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
美咲(プロフ) - 話の構成がしっかりしててそれぞれの物語があってこんなに面白くて読みやすくて引き込まれる作品は初めてです…!!素敵な作品をありがとうございます最高です!体調にはどうかお気をつけて!! (2022年1月2日 0時) (レス) @page49 id: f6fdf86c66 (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - yuuna1202さん» ありがとうございますーー!!;;今後もギャル先輩と後輩悟くんの二人を是非見届けてあげてください…! (2020年12月9日 20時) (レス) id: 2a028e4c13 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:鼻毛太郎 | 作成日時:2020年11月18日 23時