行かないで・・涙。(tkxin♀)涙シリーズ(１)

＝４滴＝ ページ4

「さいしょはー、宏太さんにママ取られちゃって
　少し、寂しかったの。でも、でもね・・
　お食事会の時、とっても楽しくってね。
　それに・・お兄さんも弟も出来てあたし
　・・ふふ、うれしーの。
　いつも、ママお仕事で忙しくって
　一人だったから・・お家にたくさん人が
　居るって・・いいね、明るくって。」


「ああ、俺も家族が増えて嬉しいよ。」


「ふふ。だから・・ママの再婚
　賛成してよかった、あたし。」


「俺も。
　それにさ、俺達の事楽しいって思ってくれて
　おまけに寂しくなくなって良かったよ。
　これで、親父と涼介に本当の事話してさ。
　な、頑張ってさ。そして・・
　楽しく暮らそうぜ、俺達さ。な、慧君。」


「ぅん。ありがとぅ。・・あの、雄也くん？」


「ん、何？」


「その・・慧君ってやめて？」


「あっ、そーか。そーだな。ごめん・・
　じゃあ、慧ちゃんって呼ぶな？」



「んー・・っと、その。」

慧ちゃんは、もじもじしながら

「あの・ね、慧っていいの。
　だって、雄也くんはお兄ちゃんでしょ？」



「あ、ああ。そっか・・ん、じゃあ慧って呼ぶな。
　え〜、じゃあ早速・・慧？」


「んふふ、なぁに、雄也くん。
　・・あ、お兄ちゃん？お兄さん？って言った方がいい？」


「いや、いいよ。雄也で。
　何なら、君付けいらねぇーから。」




ちょっと今、お兄ちゃんにグラついちまった。

ふぅ。まじーな。ちょっと、まじーぞ。これ。




「ん〜。」って慧は首を傾げて考えてから


「・・わかった。でもやっぱり
　恥ずかしいーから、雄也くんって呼ぶねぇ。
　これからも、よろしくね、雄也くん。」



「ああ、よろしくな、慧。」



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光さんと慧が手伝って作ってくれた夜飯を食べ終わって

まったりとした・・ダイニングでの５人の時間。




親父と涼介が、

慧のあまりに可愛らしいモコモコのピンクの

パジャマに・・困惑気味。


飯食ってる時から、チラチラ２人で

慧の事見てて・・。



俺、それが超気になって、ウズウズしてた。

俺から言ってやろうか？って慧に言ったら

頑張って自分で言うって言って・・

いつ言うのか、ヤキモキしながら

俺は心の中で

“慧は女の子ですよぉ〜。お二人さぁーん”って

俺、言いたくて、言いたくってって葛藤してた。




５人が、慧が淹れてくれたお茶を

ズズーッと飲んで。

慧は小さい声でずっと

「んっと・・んっと。」つってる。

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