◇ラプンツェルは不安 ページ15
「不動！なんでヒロトに回さなかった？
何故パスしない？」
案の定、ポジションに戻るまでの間にカゼマルに注意されていた。
まぁ、いきなりボールぶつけられたら普通怒るよね……
そうでなくても真・帝国学園での事もあるし……
でもフドウはまるで他人事。
面倒くさそうな顔をして、面倒くさそうに返した。
「うるせェなァ、どうしようと俺の勝手だろ？」
「なんだとっ…！？」
「アツくなるなよ、風丸クン？」
「やめるんだ！今は仲間同士いがみ合ってる場合じゃない！」
神経を逆撫でするような物言いにカゼマルの表情が歪む。
途中でヒロトが入って仲裁してくれたけど、フドウは鼻で笑ってから自分のポジションに戻ってった。
そんなフドウの背中をカゼマルとヒロトはなんとも言えない表情で見送る。
……どうしてあんな態度しか取れないんだろう？
折角すごいプレイ出来るのに。
すっごくサッカー上手なのに。
あんな態度じゃ誰も協力してくれない。
誰もフドウとサッカーしたがらないよ。
フドウの力なら皆を導く事が出来るはずなのに。
キドウに負けないぐらいスゴい能力を持っているのに。
「あの人、誰も信じてないのかな。
だから皆も彼を信じようとしない……」
「……フドウ……」
……この先が、不安。
イナズマジャパンが勝てる未来が見えない。
今までにない不穏な空気に私は服の裾をギュッと握り締める。
さっきまであんなにフドウのプレイを楽しみにしていたはずなのに。今は不安で不安で堪らない。
「どうしてアイツは……」
「強い想いを持った者は強くなれる。
例え、それが正しき方向でなかろうとな」
ふと、聞き慣れた低い声がして私は顔を上げる。
声のした方を見れば、そこにはいつの間にかヒビキさんがいた。
「響木監督…！」
「鬼道、お前は俺に聞いた。
何故、不動をスカウトしたのか」
「……はい」
「(キドウ、そんなこと聞いてたんだ……)」
……まぁ、キドウなら聞いても可笑しくない、かな。
だってあのフドウだもんね。
キドウにとってフドウは、サクマとゲンダを巻き込んだ張本人。
しかもフドウ本人の性格も災いして、ちっとも分かり合えそうにない。
でも一緒のチームでプレイする以上は協力しなくちゃいけないし。絶対その場面は訪れる。
……2人が協力する光景なんて流石の私でも想像も出来ないけれどね。
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＊IJu＊(プロフ) - カニ味噌汁さん» コメントありがとうございます！この作品をそこまで楽しんで頂けて恐縮です……とても嬉しいです(*´˘`*)♡そして更新遅くて申し訳ないです…………更新、頑張りますっ！ (6月3日 0時) (
レス) id: c0312d3eb1 (このIDを非表示/違反報告)
カニ味噌汁(プロフ) - 作者様のこの作品が楽しみで毎日生きています。日々更新を心待ちにしています！ (6月2日 2時) (レス) @page25 id: ad78235d81 (このIDを非表示/違反報告)
＊IJu＊(プロフ) - ゆあさん» コメントありがとうございます！励みになります〜〜( ；꒳； )更新、頑張ります！ (5月28日 0時) (レス) id: c0312d3eb1 (このIDを非表示/違反報告)
ゆあ - 更新楽しみにまってます、、、！！ (5月25日 0時) (レス) id: 3007b129d7 (このIDを非表示/違反報告)
＊IJu＊(プロフ) - xさん» コメントありがとうございます〜！！作者も貴方様のコメントいっぱいすきです(*´˘`*)♡(*´˘`*)♡(*´˘`*)♡ありがと〜〜！！！ (11月17日 1時) (レス) id: c0312d3eb1 (このIDを非表示/違反報告)
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