◇ラプンツェルと同じ人 ページ40
「ご、ゴウエンジっ…？！な、なんでこんな時間にここに……？」
私は慌てて立ち上がり、時計とゴウエンジを交互に見て思わず尋ねる。
だ、だってまさか、ライモンの話をしている時にゴウエンジが来るとは思わなくって……！
というか！この時間ってもう皆寝てる時間だし！
うぅ……ゴウエンジ、さっきの私の話、聞いちゃってたかな……？ゴウエンジの名前もいっぱい出しちゃったし、ゴウエンジについてもいっぱい話しちゃったし。
ソレを本人に聞かれていたらと思うと……か、顔から火が出そう……
「…それはこっちのセリフだ。こんな時間まで食堂で何をしているんだ？」
「しかも、フドウと」と付け足され、ゴウエンジはまたフドウを睨む。
ああ、でも向こうも私と同じ事を思ったみたい。
でもでもちゃんと説明しないとって思って、私は飲んでいた、半分まだ中身が残っているホットミルクを手にして、ゴウエンジに見せながら話した。
「えーと、えーと……じ、実は私、今日は何だか眠れなくって……フドウに相談したら、コレ……えっと、ホットミルク作ってくれて！」
「……不動が？」
私が説明すると、ゴウエンジは意外そうに目を瞬かせ、またフドウを見遣った。
フドウは居心地が悪そうな顔をして舌打ちをする。
ゴウエンジの問いに私は頷くと、続けて私はゴウエンジの質問をそのまま返した。
「ゴウエンジは…？ゴウエンジはどうして、こんな時間に食堂に？」
「……その、俺も眠れなくてな。
少し、その辺歩いて来ようと思ったら、食堂から声が聞こえたから、つい……」
「えっ？ゴウエンジも？」
意外な事に、ゴウエンジも私と同じく眠れないようだった。
苦笑いを浮かべるゴウエンジは何だか、いつもよりちょっと違くて。何だか落ち込んでいるような気がして。
思わず「大丈夫？」って尋ねたら、ゴウエンジに驚いた顔をされた。
「…………」
「眠れないなら、ホットミルク作ってあげるよ！
さっきフドウの作り方見て覚えたから、私作れるし！
ね？ゴウエンジは甘い方が好き？蜂蜜も入れたげる！」
「……いや、大丈夫だ」
「でもありがとう」とゴウエンジは続けると、不意にゴウエンジの手が私の頭に伸びる。ぽんぽん、と頭を撫でられた。
その時のゴウエンジは目を細めて優しい顔をしていて、いつものゴウエンジと違う雰囲気に私は思わず目を丸く見張ると、ゴウエンジは我に帰ったように「すまない」とすぐ私の頭を撫でるのを止めた。
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＊IJu＊(プロフ) - カニ味噌汁さん» コメントありがとうございます！そんなにお褒め頂き嬉しいです…！楽しんで頂けているようで^^更新頑張りますー！ (2022年10月17日 1時) (
レス) id: c0312d3eb1 (このIDを非表示/違反報告)
カニ味噌汁(プロフ) - 今まで見てきたイナイレの作品の中で一番好きです！更新頑張ってください！ (2022年10月11日 4時) (レス) @page45 id: cefe10f937 (このIDを非表示/違反報告)
mikitty(プロフ) - 更新ありがとうございます！！ (2022年9月10日 1時) (レス) @page38 id: 75972ecbb8 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃんちゃん(プロフ) - 更新ありがとうございます！本当最高です！ (2022年8月11日 16時) (レス) @page30 id: b236fc8679 (このIDを非表示/違反報告)
＊IJu＊(プロフ) - たけのこさん» コメントありがとうございます…！気に入って下さって嬉しいです^^更新頑張りますー！ (2022年8月8日 14時) (レス) id: c0312d3eb1 (このIDを非表示/違反報告)
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