◇ラプンツェルは眠れない ページ34
「ふふっ、手が止まってるよ、Aちゃん」
「わぁっ？！」
ボールの片付けそっちのけで2人の特訓を眺めていると、不意に背後から声を掛けられ、私は思わず振り返る。
するとそこにはいつの間にかフブキが立っていた。
私が驚いた様子を見て、くすっと笑うと「気持ちはわかるけれどね」と微笑んだ。
「それより、ソレ運ばなくていいの？
もうボールでいっぱいだよ？」
「あっ……ほんとだ」
言われて私はサッカーボールを入れる籠を見てみると、確かにもういっぱいに入ってた。
これ以上入れたらボールの山が出来て、動かしたら崩れちゃいそう。
いっぱいになった籠は倉庫に入れなきゃいけない。
だから私は籠を押して向かおうとしたら、横から白い手が伸びた。
「僕が代わりに運んで来るよ。確か、倉庫ってあっちだよね？」
「えっ？いいよ、別に…！フブキだって練習で疲れてるはずなのに！」
「これぐらいなら平気だよ。Aちゃんは先に中に入っててね」
「あっ…ちょっと、フブキ…！！」
フブキは私の代わりに籠を押して行ってしまい
ついでに頭を撫でられた私は強く止める事も出来ず、その場に立ち尽くす。
手伝ってくれるのは有難いし、嬉しいけれど。
でもやっぱり、心の中でモヤモヤと嫌なモノが広がっていく。
……今日、何回目だろう。こうやって気を使われるの。
私はギュッと服の裾を握り締め、湧き上がるモノを耐えると、踵を返して宿舎内へと入って行った。
−−−
「(…………寝れない)」
結局その後も何度かお仕事を他の人に助けられてしまい、就寝時間となってしまった。
でもでも今日はいつもと違って動いていないからか、全然寝付けなくて。いつもならベットに入ったらすぐ寝れるのに。
ゴロゴロと無意味にベットの上を転がり、目を瞑って、眠れるように色々してみるけれど、ダメだった。
私は何度目かの溜息を吐いて、遂に半身を起こした。
「(こういう時、どうすればすぐ眠れるんだろう……やっぱり身体を動かしたら眠れるのかな……？でも身体動かすのは流石に怒られそうだし……)」
眠れないのは深刻な問題だ。
だって寝不足は身体にも精神にも悪い。
マネージャーも選手と一緒で元気じゃないとやってけない。意外と力仕事が多いし、体力も使うからね。
それに私自身も、寝不足状態は嫌だなぁ…だって身体がいつもより重く感じるんだもん。
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＊IJu＊(プロフ) - カニ味噌汁さん» コメントありがとうございます！そんなにお褒め頂き嬉しいです…！楽しんで頂けているようで^^更新頑張りますー！ (2022年10月17日 1時) (
レス) id: c0312d3eb1 (このIDを非表示/違反報告)
カニ味噌汁(プロフ) - 今まで見てきたイナイレの作品の中で一番好きです！更新頑張ってください！ (2022年10月11日 4時) (レス) @page45 id: cefe10f937 (このIDを非表示/違反報告)
mikitty(プロフ) - 更新ありがとうございます！！ (2022年9月10日 1時) (レス) @page38 id: 75972ecbb8 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃんちゃん(プロフ) - 更新ありがとうございます！本当最高です！ (2022年8月11日 16時) (レス) @page30 id: b236fc8679 (このIDを非表示/違反報告)
＊IJu＊(プロフ) - たけのこさん» コメントありがとうございます…！気に入って下さって嬉しいです^^更新頑張りますー！ (2022年8月8日 14時) (レス) id: c0312d3eb1 (このIDを非表示/違反報告)
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