対面 ページ17
「雷々軒でクソジジイにこき使われてるAよ。どうぞ、よろしく」
一旦円堂とAの周りに集まり、円堂が皆にAを紹介すると、Aはいつもの調子でぶっきらぼうに自己紹介を始めた。
それまで、彼女の整った顔立ちに男子部員のほとんどは緊張したり、目が釘付けになったり。
同性である春奈や秋ですら見蕩れる程だったが
彼女が「クソジジイ」と発言すると一変、目が点になり、更に円堂に続けられた一言に皆、驚愕する事になる。
「コイツ、雷々軒のおじさんの姪っ子みたいでさ。
住み込みで働いてるんだとよ」
「ら、ららら雷々軒のおじさんの姪っ子っ?!」
「お、おじさんって……あの、おじさんだよな?雷々軒の……」
「無口で怖くて美味しいラーメン作ってくれるあのおじさん、ッスよね……??」
「……そう言ったじゃない」
どうやら部員らも雷々軒には足を運んだ事があるらしく
皆、口々に困惑の言葉を並べる。
そんな彼等を一瞥して、Aは目を眇めた。
「知らなかったなぁ……まさか、こーんな美人があーんなボロいラーメン屋で働いてるなんて。今日から毎日通お」
「でも俺達、何回か行った事あるけど会った事ないぞ……?」
「最近の事だし……部活帰りの時間帯なら私は大体奥に引っ込んでるからね。その時間帯なら会えないわよ」
「え?でも俺の時は毎回会えてたよな?」
「円堂は別よ。だってアンタの話、聞いてて飽きないもん」
言ってから照れくさくなったのか、Aはほんのり頬を染める。円堂は「そっか?」と疑問に思いながらも嬉しそうに笑い、Aは思わず円堂から目をそらした。
「そう言えば……もしかして、バイト中だったか?」
「そうだけど……別に気にしないで、帰りだし。
それに、ここに来たのは
「そっか。でも、それでも来てくれて嬉しいよ!」
「……そ、そう……」
素直な円堂の言葉に言い訳を述べたAはごにょごにょと口篭る。
普段相手にしている響木と違い、嘘偽りのない真っ直ぐな返答に調子を狂わされ、Aは首元に手をやって目を眇めた。
そんな2人の様子を見て、他の部員達はざわつく。
特に秋は内心気が気でなく、2人のやり取りをハラハラとした心情で眺めていた。
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真昼 - 久しぶりに見て見ました。更新されていて、嬉しかったです\(//∇//)\ (2023年1月15日 0時) (レス) @page34 id: 3174c03de1 (このIDを非表示/違反報告)
*IJu*(プロフ) - 真昼さん» コメントありがとうございます!いずれ絡ませたいとは思っていますが、いつになるのかはごめんなさい、作者も分かりません……基本無計画なので(殴)更新も遅いですが、でもゆっくりでも頑張りますー! (2022年10月10日 16時) (レス) id: c0312d3eb1 (このIDを非表示/違反報告)
真昼 - 更新頑張ってください (2022年10月10日 14時) (レス) @page17 id: e325fc5c3e (このIDを非表示/違反報告)
真昼 - 帝国キャラと女主が関わってほしいです。 (2022年10月10日 14時) (レス) @page17 id: e325fc5c3e (このIDを非表示/違反報告)
*IJu*(プロフ) - ちゃんちゃんさん» コメントありがとうございます!恐縮です…それだけ楽しんで頂けているようで作者、感無量です…!!ありがとうございます! (2022年9月20日 0時) (レス) id: c0312d3eb1 (このIDを非表示/違反報告)
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