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お土産なんだ ページ39

「楽しかったですね」



両手に手土産を抱えながら、古城は何処か満足そうにそう言った。

ああ、そう。主に大量の食べ物。
お日さま園の皆に配る様の菓子と、自分が食べる用の菓子。
いや、つーか自分用の方が色々買ってたなコイツ。


その中に幾つかキーホルダーとか紛れてるって感じ。
色違いのイルカのキーホルダーだ。
選んだ色的にあの幼馴染ズと1年組だろうか。

勿論、来る前に古城が言っていたクリオネのキーホルダーも俺とお揃いで購入してさ。
買ってすぐスマホカバーのストラップホールに通してた。



「見事に食べ物だらけだな…」

「失礼な。ちゃんとそれ以外も買ってます」

「それ以外が小さ過ぎるんだよなあ」

「仕方ないじゃないですか。大きなキーホルダーなんてないんですから」



彼女の紙袋の中身は俺も知っているので、思わず呟くと、古城はムッとした顔をしてそんな事を口にする。


そうデカいキーホルダーがあっても困るけどな。
スマホとかに付けても邪魔なだけだろうし。

まぁ、食い物ばっかなのも古城らしいが。



「ちゃんと配れよ、ソレ。
1人で食うんじゃねーぞ」

「当たり前じゃないですか。ちゃんと配りますよ」

「そうか?お前の事だから、つまみ食い〜っつって全部食っちまいそうだけどな」

「…………そんな事、するワケないじゃないですか」

「今の間は何??」



冗談で言ったつもりだったが……目をそらされてしまい、思わず呆れてしまう。


まさかコイツ、前科持ちか…?
ホントにつまみ食いっつって全部食っちまった事あるのか?

いや古城ならやりかねないが。



「そんな事より不動さん、次に行きましょう」

「もう次のエリアは無いが?」

「何言ってるんです。外はまだ明るいんですからね。
今日は夜になるまで返しませんよ」

「もう少し言い方なかったのか?」



水族館から出て、名残惜しいと思った矢先
元気な古城は俺の手を取って次の場所へと行こうとする。


水族館で(古城にしては)ずっとはしゃいでたはずなのに……この元気はなんだろう。
疲労という言葉を知らないのだろうか。

まぁ、まだ時刻は3時ぐらいだし、古城は明るい内は帰りたがらないヤツだし。


何より、腹減ってるだろうし。
おやつの時間にするか。

胃袋に正直なヤツなんだ→←楽しいんだ



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*IJu*(プロフ) - 橋本アリィちゃんさん» コメントありがとうございます…!楽しんで頂けたようで良かったです^^更新頑張りますー! (2021年11月4日 1時) (レス) id: c0312d3eb1 (このIDを非表示/違反報告)
橋本アリィちゃん(プロフ) - とても面白かったです!続きを楽しみに待っています!(*´ω`*) (2021年11月3日 4時) (レス) @page50 id: 1849d0f1e6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:*IJu* | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2020年12月29日 2時

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