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呼んでみるのです ページ47

「ようこそいらっしゃいました、お2人共」

「…どうしてそんなに畏まっているのです?」



そうして準備も整い、予定通りの時間ピッタリに陣君と皆帆君はやって来ました。

私は玄関前でそれっぽくお辞儀をしてみると、陣君に訝しげな顔をされ、皆帆君は何故だかじっと私を見つめていました。



「今日はいつもの格好なんだね?」

「…?はい、そうですけれど?」

「ふぅん…じゃあ、あの人はいないのかな…?」

「あの人…?」

「ほら、不動さん!何だかキミといつもいるイメージが強くて」



…これは少し、いやかなり嬉しいお言葉を頂きました。

私は皆帆君にとってどうやら不動さんと一緒にいるイメージが強いそうです。
勿論、私は不動さんが近くにいる時は可能な限り不動さんのおそばに居りますが。

そのせいで時々、扱いが雑な時もありますが。


思わずニヤケそうになりましたが、そこは頑張って耐えました。

でも抑えきれて無いかもしれません。
直後に陣君に顔を顰められましたから。



……それにしても皆帆君、よく不動さんがいない事がわかりましたね。

いや、そりゃそんなホイホイと不動さんをお招きする事はありませんけれど。
でも皆帆君の場合、私の服装を見てそう判断したそうなのですが……



「……いないですよね、あの人」

「はい、残念ながらいませんよ。……呼びますか?」

「いえ、いいです!勉強しに来ただけなんですから!
教えてくれるのなら別ですけれど……どうせそんな事出来ないでしょう」

「どうでしょう……不動さん、前に帝国学園に通ってたって佐久間さんが言っていたので…」

「帝国って…あの帝国?超難関校でしょ?
だとしたら凄いや……真名部君より頭良かったりして」

「と、とにかく呼ばないで下さい!
勉強に集中出来ませんからっ!」



皆帆君がからかうように陣君の隣でそう言うと
陣君は何処か悔しそうにそう吐き捨て、靴を脱いでさっさと階段を上がられてしまいました。


そんなに不動さん、呼ばれたくないんですね…
まぁ、確かに勉強に集中出来ないって点は同意します。

だって不動さんがいたらドキドキしてそれどころではありませんもん。


…まぁ、電話1つで会いに来てくれる事にさなんてそうそうありませんけれど。

不動さんは暇そうに見えて忙しいお方です。
不動さんなりの事情もありますし、あまり振り回すのは如何なものかと。



……そう考えるのは、今更遅いでしょうか?

含みしか無いのです→←お勉強会なのです



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ゆうくん(結翔)(プロフ) - *IJu*さん» いえいえ!!はい、頑張ってください!!! (2020年5月6日 8時) (レス) id: 891a01bcc7 (このIDを非表示/違反報告)
*IJu*(プロフ) - ゆうくん(結翔)さん» コメントありがとうございます!そう言ってもらえて嬉しいです( ´ ▽ ` )これからも頑張ります〜! (2020年5月6日 4時) (レス) id: 1371b955e9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうくん(結翔)(プロフ) - とても内容めっちゃ好きです(語彙)これからも頑張ってください!!! (2020年5月4日 13時) (レス) id: 891a01bcc7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:*IJu* | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2020年1月23日 1時

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