【イナイレ】シッカーラプンツェル【不動明王】

◇ラプンツェルの日課 ページ4

「今日も聞かせてよ、外のお話！ほら、サッカーの話とか！」



今日も私は2人のお話を聞きたくて、2人の顔を交互に見遣りながらそうお願いしてみる。

そうしたらサクマはｸｽｯと笑い出し、ゲンダも同じように笑って肩を竦めた。



「その話は前にもしただろ？」

「確かに聞いたけど…でも2人とも�爛�ドウ�瓩里�話ばっかりで、部活自体のお話はしてくれないんだもん。
おかげで�爛�ドウ�瓩�凄い人だって言うのはわかったんだけどさ！」



2人が話す�爛�ドウ�瓩辰匿佑魯汽奪�ー界では有名な人みたい。

私も何度かサッカーの大会で見た事があるけれど、何だか近寄り難い雰囲気だったのはよく覚えてる。


勿論2人が言うようにすごいプレイをする人で
サッカーの事はわからないけれど、無駄のない動きに的確な指示を出す姿はまさにゲームメイカー。

2人はそんなキドウを尊敬してるのか、キドウの話をするとまるで自分の自慢話のように話してくれた。



「それだけわかれば十分だ」

「よくないー！2人の活躍した試合のお話とか聞きたい！」



私が更にお願いしてみれば、2人は顔を見合わせて「参ったな…」なんて苦笑する。

でも不意にサクマがベッドから立ち上がると、点滴を引きながら「じゃあ、」と私に歩み寄りながら言葉を続けた。



「特別に話してやろうか。俺達の活躍を」

「本当！？」

「自分の活躍を人に話すのは、少し…恥ずかしいな…」

「なに、自分のプレイを振り返るのもたまにはいいだろう？」

「……まぁ、そうだな」

「やったー！聞かせて聞かせて！」



ゲンダは照れくさそうに首に手を当てていたけれど、どうやらお話してくれるみたい。

私は嬉しくて、両腕を掲げて全身で喜びを表現すると、いつものようにゲンダのベッドの周りに集まって、サクマの話に耳を傾けた。



こうして1日を過ごすのが、私の最近の日課。

唯一の楽しい時間。

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