意地悪注意報【まふまふ】

注意報▼14 ページ14

「さっき坂田君に話しかけられてたじゃん〜」




ミコが帰る前にそう話しかけてきた






「あ、うん…」



「仲良かったんだ〜」




好きなの？？なんて聞いてくる。



別に話したら好きというわけなんかじゃないんだけどね。


なんて言えず、

そうじゃないよ。としか言えなかった







ミコにバイバイと言った後に教室を出たら






「ねえ、琴山さんだよね？」




可愛い顔した女の子が沢山教室の前にいた




「はい…」





なんだか、相川君とか坂田君の周りにいそうなタイプの人だな〜


って思ってたら


「少しだけ…お時間ある？」




少しだけ、を強調しているので

私は頷いた。






*




*






連れてこられたのは階段の踊り場





ここの階段、あんまり人が使わないから
邪魔にはならない。






「単刀直入に言うわ…坂田君のこと好きなの？？」




取り巻きのリーダーみたいな子が
そう言ってくる


坂田君のことが好きなのかな？




「いえ」




私には推しがいるので…


とは言わなかったが
好きな人がいることに間違いはない




「じゃ、じゃあ！相川君！？」




他に立っていた女の子が甲高い声でそう言う





「どっちも違うんですけど…」






そう言えば、その子は泣き出した。


まるで私が悪さをしたみたいじゃないか




「勘違いしちゃうからあんまり近寄らないでよね」





私が彼女たちの質問に
YESで返していたら
ボコボコにされていたのだろうか






彼らの存在は厄介だ。



だけど、推しに1番近い存在かもしれないと思ったら






彼女らの最期の言葉を無視することになるんだろうな。

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