意地悪注意報【まふまふ】

注意報▼13 ページ13

それからも私は推しを推し続ける日々が続いたのだが、


トキプリのブロマイドは一向に帰ってこない。






坂田君は相変わらず休み時間になるとクラスに来て相川君の近くに寄ってくる





ほんとに仲良いんだなぁ…









ぼけーっとその様子を見ていたら
坂田君と目が合った。




そして、何も言わずにニコニコした顔でこちらに向かってくる


そのせいで周りはざわざわとしだす




「琴山さん今日放課後暇？」





その言葉に周りのざわつきは一層大きくなる




「え」




「一緒にデートしてくれへんかな〜って」



クスクスと笑う彼




「ご、ご遠慮します」




推し以外とデートとか考えたくない




すると、目の前にきた彼は


えー、行こうよ


なんて言って聞かない




そんな、いくら彼がパンをくれたイケメンだからって






ね？




彼も意地悪なのか、

ニコッと濁りのない笑顔で




「残念や、緑の人と会おうと思ってたんに」




なんて言った。






「…お…し…」




"推し"



なんでその事を坂田君が知っているのだろうかと思って相川君の方に視線を向けた


するとこちらを見ながら口角をあげる彼が私の反応を見ながら私の慌てる様子を楽しんでる顔をしている





「どう？？行かへん？？」







まさか…坂田君は知ってしまったのか。





「イ、イキマス」






なんてこった。

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