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《ym side》


有「っ、、!」

 



 


大ちゃんは、
俺の前で泣き崩れた。

 
背中をよしよしと撫でる。

 

 




「だから、
これからも生きててほしいな、

なんて。」


 




いつも、

ひねくれた
冷たい言葉しか言えなくてゴメンね。

 

だけど、
それは大ちゃんだから。

 


本当は、
たくさん感謝の気持ちを伝えたいんだよ。
 

 


大ちゃんが
なかなか泣き止まない中、

俺のスマホが鳴る。


 

 


知『涼介〜、

そろそろ来ないと、遅刻するよ?』

 




あ、やばい。


この後、
知念を迎えに行って
授業を受けるんだった。

 

 





知『ちゃんと、大貴も連れてきてね。』


 



 




「…だってさ。

大ちゃん、行こう?」


 


 



俺は電話を切り、
うずくまっていた彼を見つめた。

 

いつの間にか、
泣き止んでいて。

 




スパッと立ち上がったかと思えば、

光で満ちた
まん丸な瞳で俺を力強く見つめてきた。

 





 
有「よし、もう立ち直った!

サンキュ!山田!!」


 




なんて、

眩しい笑顔で言い放ち、
ドタドタと家の中に戻って

急いで出かける支度を始める。

 




ものの10分くらいで
リュックを背負って出てきた。


 

切り替え早すぎだろ。(笑)


 

 



有「なー、他の皆には内緒な?

俺が、あんなに泣いてたの。」


 




いつもの大声とは違って、
小声で恥ずかしそうに言ってくるから

なんか調子狂うわ。


 

 



「え〜、どうしよっかなぁ。」


 

 

俺が返事を曖昧にすると


おい、コラ!って
軽く頭をグーパンチしてくる。



だから、対抗して
俺はヘソを目掛けて手でドリルを作る。



 



自然と笑い合えてるのが、
すっごい久しぶりに感じた。



 






そんなことしてたら、
あっという間に時は進んで。




俺が

知念の家の
インターホンを鳴らそうと

手を伸ばしたとき




 




有「山田、俺の血だけは、

もう、勘弁な?(笑)」

 





俺の手をとって
困り顔の大ちゃんが、そっと言ってきた。

 



 




「その件はマジでごめん。
気をつける。」


 


 

 


大ちゃんは

俺の言葉を聞くと、
ニコッと笑ったかと思えば

俺の手の上から
知念の家のインターホンを押した。


 


 


 





大ちゃんの
血が苦手な理由。

 

死にたいって思ってしまう理由。


 


その事を聞きたいのに。



 



 




俺は

また
『宿題』を提出できなかった。

*→←*



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ことととね(プロフ) - あいすさん» コメントありがとうございます!まさか、1番右とは…嬉しいです(^^)これからも、何度も押したくなるような作品作りますーーー!笑 (2021年2月18日 10時) (レス) id: c79da93398 (このIDを非表示/違反報告)
あいす - 一番右の星をどれだけ押しても押したりません… 更新頑張ってください! (2021年2月17日 20時) (レス) id: cc00351ecd (このIDを非表示/違反報告)
ことととね(プロフ) - ぷく顔信者さん» コメントありがとうございます!とても、共感できます!(^^)!そし誰のinさん、好きだったなぁ。少し悪い感じになる推しは、最高です…(ゴメンナサイ) (2021年2月13日 22時) (レス) id: fc1c7b58ef (このIDを非表示/違反報告)
ぷく顔信者(プロフ) - 推しの豹変ぶり、めっちゃ好きです…そし誰を思い出しました(*/∇\*)推しのそういうの大好き(初コメでも同じこと言いましたねw)なので、今年はそういった演技のお仕事を貰えたらいいなあと個人的に思っています|ω`) (2021年2月13日 1時) (レス) id: 802ab26e17 (このIDを非表示/違反報告)
涼介ナリ。(ゴメーン)(プロフ) - ああ、失敬失敬(笑)完全に忘れてとりました!Orange Lily最&高 (2021年1月18日 22時) (レス) id: d7d73abaf2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ことととね | 作成日時:2021年1月14日 21時

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