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A 「お待たせしました。」
隆二 「ん、帰ろっか」
A 「はい」
スタッフの玄関から出て駐車場へと向かう。
この季節の夜はやっぱり冷え込むから好きじゃない
手提げを持ってる反対の手をポケットに突っ込んでいる隆二君の背中を追いかける。
A 「ここまで何で来たんですか？」
隆二 「歩き。雨止んでたし帰りは車乗せて貰おうと思って」
車だと家まではすぐなんだけど歩くとなると結構距離がある。
A 「わざわざすいません。」
隆二 「そんなの気にすんなって。
下着の替えとかは持ってたの？」
今日の事、萩花ちゃん言ったのかな
A 「一応置いてはあったんですけど、
それもビチョビチョで…」
隆二 「そのまま着たんだ、ビチョビチョのまま」
怒ってるのか低いトーンになった隆二君が少し怖くなって静かに頷いた。
でも…
��バサッ��
隆二 「体冷えたろ〜」
急に肩がふわっとしたもので包まれたと思ったら
家から持ってきたであろう私のブランケットだった
隆二 「なんかコンビニで温かいの買おうぜ」
と少しはにかみ、優しい声で頭をポンポンとして私のことを見る隆二君。
A 「はい」
この人、とことん優しい人だな…
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作者名：emirin | 作成日時：2016年10月27日 7時
