Unloveable (ページ15)

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＊伶菜side

あの日

悠介はAの言った通り脳梗塞で

Aが早く気が付いたのもあって即死にはならず

しばらくは植物状態のままだった。

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そして

1ヶ月後、悠介は亡くなった。

お父さんも愛する人もいなくなってからAは

愛される事を恐れている。

悠介が亡くなってから今日でちょうど2年。

Aが他の人を好きになった事もないし

心から笑えなくなった。

勤めていた病院は辞めて、しばらくは家に引きこもり状態。

Aが泣いてるところを一度も見た事がない。

人前では泣かないタイプ

でも、家にいる時は常に魂が抜けているような状態だった。

Aが大学の時にバイトしてたスポーツジムに

私が就職したからそこにまたバイトとして誘って、

作り笑いの接客だけど少しずつ前に前に進んできた。

バイトだけど、Aの接客はお客様から好評で

本人もいきいきしているのが私には分かる。

今回の留学もA自身、とても為になった

って言ってたからなんか私も嬉しくなっちゃった。

バイト先のスタッフさん達はAの過去を知ってる人が多い。

知らないのは最近入ってきた

登坂さん、今市さん、岩田さん、

あとバイト君達くらい。

玲於はどうなんだろう？

分かんないけどなんとなく知ってるんじゃないかな

お客様の前とスタッフに対する態度は全然違うけど

みんなAの事認めてるし、温かい人ばっかり。

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みんなAが心から笑えるようになるのを待ってるよ

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