【呪術廻戦】見えなくなった

見えない 4 ページ6

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「夢咲くん。君、明日から東京に転勤ね。」




『……はい？』




それはあまりにも突然すぎる出来事だった。




私はいつものように朝から会社に行ってデスクの上で山積みになった資料を片付けていると
突然、社長室に呼び出された。




最初はまた雑用でも押し付けられるのか？なんて思っていたら予想を遥かに超えた話だった。



え、転勤…？ しかも東京…？



頭が真っ白になっている私とは反対に社長はむしろニコニコ満面の笑みを浮かべながら私を見つめてくる。



私は正常に働いていない脳みそを無理矢理叩き起こして反論した。



『いやいや…！そんな急に言われても困ります！』



なんでもうちの会社は東京にも同じ事務所があるらしく、向こうの人手が足りていないらしい。


だからうちの会社から一人を移動させることになり、それが私になった…というね…。




いや、いくらなんでも急すぎるだろ…！


というか何で私……！？


他にも候補はいくらでもあったよね！？





「夢咲くんなら東京(あっち)でもうちの会社に大きな利益を充分に与えてくれると信じているよ。東京(あっち)に行っても元気でな！」




え、お別れの挨拶それだけ？

5年以上ここで働いててそんなあっさりな感じで良いんですか……？




そう言うと社長は私の傍に寄ってきたかと思うと私の両肩をポンポンッと叩き上機嫌に部屋を出ていった。







肩にはまだ社長に叩かれた感覚だけがわずかに残っていて、明日からの事を考えると私は思わず天井を見上げた。




『明日から……東京……』





思わず呟いた言葉と同時に脳裏には高専時代の思い出が浮かんでいた。




**




あの頃が懐かしいね……皆……

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