黒鍵の曲譜 (ページ34)

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朝パーティーの準備をして外に出るとバーボンの白い車が止まっていた

私は何も言わず黙って乗った

彼も何も言わなかった

これが本来よ

静かでいい

パーティー会場に着くとお互い別行動になった

私はショパンの別れの曲を弾いた

これほどまでに美しく曲があっただろうか

弾き終わるとジンが客の後方にいた

ジン「別れの曲とは洒落こんでるじゃねぇか」

A「そう言う気分だったの
取引は済んだ？」

ジン「あぁ、お前が弾いてる間に五億の金が動いたぜ」

A「じゃあ、帰る」

ジン「最近組織に裏切り者がいる」

ジンは唐突にいった

ジン「お前もし裏切り者を見つけたらすぐに知らせろ
間違えても裏切り者に心を許して組織抜けようなんて思うんじゃねーぞ」

A「私がそんなことすると思う
私の両親を殺したのは日本の公安警察よ
父さんと母さんのこと見殺しにしてくれたんだから
組織にいないと復讐らしい復讐ができないことくらい私わかってるから」

そう言って私はジンの元を去った

今日の靴歩くたびにいい音がなる

気分がいいわ

駐車場にあるバーボンの白い愛車に乗った

またバーボンは何も言わない

本当にこれでいいの？

バーボンと話したい

またいらない感情が出てくる

なんでバーボンなのよ

苦しいのは嫌