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fineを観ろって事ですか
あまりの衝撃に色々考えてたのに吹っ飛んでいったよ……
みんなのいる前で言わなくてもいいのに……先輩達驚いてるよ……
「…………」
「あっ、ほんとに屋外ステージが設置されてる！ほんとに野良試合やるんだね〜、生徒会長」
「副会長の『紅月』は絶対にやらなかったのにね、生徒会が非公式戦に出馬するなんて初めてじゃない？」
「俺たち一般生徒にとって、非公式戦である『B1』こそが最も馴染み深い。そんな『俺たちのステージ』で実力をみせつけることで、一般生徒の心を掌握するつもりだろう。『紅月』は非公式戦を存在しないものとして扱うことで、むしろ俺たちの自由な表現を、活動を黙認していたといえる。度が過ぎた場合は、弾圧していたがな。そんな圧力に抗うために俺たちは奮起し、実力を磨き、野良試合で鍛えられてきた。だが生徒会長は、その野良試合に出場する。俺たちの楽園を荒らし、征服し、俺たちから逃げ場を奪う。勝つためには、己の権勢を拡大するためには手段を選ばんということか」
まぁ、さっきの話で散々根回ししてることは分かったからね……
「まさに皇帝だ。単なる抑圧者ではない、生徒会長は夢ノ咲学院のすべてを手中に収めるつもりだ。それが可能な実力者であり、権力があり、また策も弄する。政治をして、戦争もする。そしてきっと、必ず勝利する。生徒会長は、恐ろしい相手だぞ。思っていた、以上に。真っ向から刃向かっても、無駄かもしれない。そう思わされてしまう、先ほどすこし会話しただけで心胆が凍えた。俺は正直、生徒会長が恐ろしい」
「ここらへんが、潮時かもな」
『え？』
「俺たちはよくやったよ、副会長を倒して『S1』で優勝して……でも、そこが限界かもな。良い思い出づくり、ってことにしかならなかった。革命だ、この夢ノ咲学院を変えるんだって息巻いたけど。実際、俺たちに何ができたっていうんだろう？案外、悪い話じゃないかもしれないな。生徒会長の提案はさ、俺たちひとりひとりが確実にステップアップできるわけだし」
『真緒君何言ってるの……？』
「『Trickstar』はなくなっちまうけど、将来のことを考えれば生徒会長の言い分に乗っておいても損はない。真正面から殴りあうだけが、戦いかたじゃない。内部から、生徒会の勢力に属しながら、改革していくやりかたもある。そっちのほうが建設的ですらある、これは俺が生徒会の役員だから言ってるんじゃないぜ」
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作者名：ポン酢 | 作成日時：2021年2月17日 22時
