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S1まで時間がないためほんと忙しかった
防音練習室を借りてほんとによかったと思った……
あんず先輩と一緒にTrickstarのお手伝いしつつ自分のことをやって情報操作もして……と大変だった
でもお兄ちゃんにバレたら絶対怒られるから仕方ない
『血飲みたい……』
夢ノ咲学院に来てから誰の血も吸ってない……吸えば怒られるから吸いたくても吸えないってのが正しいけど
そこそこコントロール出来てるとは思うんだけどなぁ
『もうすぐ満月』
満月の日はわからない。満月の日は瞳がより一層輝くし匂いには敏感になるし喉も乾く。下手したら理性ぶっ飛ぶ
気付いたら血祭りなんてざらだ
やだなぁ、嫌われたくないな
昔の私なら別に気にしなかったのに
『まぁ、やばいと思ったら早々に隠れてやり過ごすしかないよねぇ……』
最悪自分の腕でも噛んで自分の血吸えばなんとかなるかな
防音練習室でゴロゴロ転がりながら色々考えていると誰かが入ってきた
今は日中だから私ほとんど動けないんだけど……
『誰……？』
「ほんとに日中は動けないんだねぇ」
「きゃ〜！可愛い！！ほんと凛月ちゃんに似てるわぁ〜！」
『泉先輩と……？』
「鳴上嵐よぉ！お姉ちゃんと呼んで♪」
『嵐お姉ちゃん……？』
「まぁ……！それより！女の子なんだから床でゴロゴロしてたらはしたないわよ！」
『うぅ……日中は動けない、から……』
鈍る身体を起こし2人を見る
『何か用事ですか？大事な用なら放課後にして欲しいです……』
今めちゃくちゃ眠い
「用って程じゃないけどぉ」
「あたしがお願いしたのよ！凛月ちゃんの妹が居るって聞いてね！」
『なるほど……じゃあ、もういいですか……寝たいので……』
「あんたいつまでTrickstarに協力してるわけぇ？」
『別に、私の勝手じゃないですか……真先輩は貴方の元に戻ることはありませんよ』
「はぁ！？ちょ〜うざいんだけどぉ！？」
「泉ちゃん落ち着いて！」
『真先輩は今、沢山沢山努力してますし……私が直接指導というか……アドバイスしてるんで、大丈夫ですよ……』
「どっからその自信出てくるわけぇ？」
『だって私天才だから……お兄ちゃん達よりも……うっ』
「ちょっと！大丈夫？」
『だから、日中は駄目なんだって……もう、用ないなら帰って……』
活動限界だ
「あんた……」
『お兄ちゃんもいないし……おやすみ……』
「あらあらあら！女の子がこんな無防備に寝るなんて……！」
「はぁ……流石、くまくんの妹」
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作者名：ポン酢 | 作成日時：2021年2月17日 22時
