sweet time -Yuta.K- (ページ2)

今日:1 hit、昨日:14 hit、合計:16,996 hit

2 ページ2

-中庭-

中庭の一角にあるここの自販機はみんな食堂に買いに行くので人が少なく私のお気に入りの場所だ。

｢あたし飲むもの決まってんだよね｣

『うん。どーせいちごミルクでしょ？』

｢なんでわかったの？！｣

『分かるよ。Aそれしか飲まないし。てか、何年一緒にいると思ってんの。』

｢一加様…｣
ニヤニヤが止まらない顔で親友の一加を見る私。

『きもい。はやくして。』

相変わらず毒舌な一加だけど私はうれしいので痛くもかゆくもない。

ﾁｬﾘﾝﾁｬﾘﾝ

小銭をいれて赤く点灯しているボタンを押す。

、

、

、

あれ？気のせいだろうか。飲み物が出てこない。

試しにもう一度先程押したボタンを押してみる。

ｼｰﾝ

｢え？！なんで？！いちごミルクがでてこないんだけど？！？！｣

うるうると泣きそうになるのをこらえながら一加に助けを求める。

『え？さすがA。やっぱ日頃の行いが悪いんじゃん？(笑)』

｢いやだぁぁぁぁああああ！！返して私のいちごミルク！！！！！楽しみにしてたのにぃぃい！！！｣

そんな私を見て肩震わせて笑ってる一加。

｢そんな、、あたしの1日の楽しみが、、、、(泣)｣

出てくるはずのない自販機の入口を見つめながらしゃがみこむ私。

？『え？なに？飲み物出てこなくなっちゃったの？』

すると頭上から男の人にしてはちょっと声が高い、でも透き通るような心地いい声が聞こえた。