初恋 (ページ7)

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「いい加減さ、名前呼んでよ」

今でも忘れない。
忘れるはずない。

「…え……？」

「いや、だってさ、ずぅっと、『おい』とか『ねえ』とかばっかりでさ…」

「えっと、ごめん…」

「それともう１個」

「……ん？」

なんとなく何を言い出すのか怖くなった。

「………//」

「え、早く言ってよ、、、」

「えーっと…」

「臨！！」

「えっ!?」

「いや、だから、急にモゴモゴすんなよ！」

「分かった、よし、えーっと、呼び捨てするね、次から」

「え、あ、はい」

「驚かないんだ」

「だって私が先にしちゃったし。」

「そうだね」

「うん、そうだよ」

なんか面白くなって、そのあとは二人で大笑いした。

そして、次の朝から、

「おはよう、A」

「あ、臨おはよう」

毎日が楽しい。

臨といるだけで。
臨が増えただけなのに、
こんなにも毎日が違うなんて。

私と馬が合う(この前国語で習った)奴なんて、いないと思ってた。

でもいた。しかも案外身近に、すぐそばに…

嬉しかった。

今でも、こんな事あるんだなぁって実感する。

何気に臨が一番の親友になりそう。

そんな事をふと、ぼやいた事があった。

「ねえ」

「うん」

「私達さ」

「…うん」

「めっちゃいい友達だと思わない？」

「…えっ？」

「だから、一番の親友だよね、ベストフレンド」

「そ、そうかなぁ」

「え、違った？」

「いや、えーっと………」

「私、臨の事好きだもん」

「ええ////」

「友達として、だよ？当然」

「そ、そう……」

「ん？どうかした？私今、変なこと言った??」

「いや、うん、そうだよね、ハハハ」

なんか、変。
あのときとは違う感じでそわそわしてる。

何を残念がってるんだろう。
今の話にそんな要素１つも無かったと思うけど…

「A」

「なにー??」

「今日さ、一緒に帰ろう」

「……え」

その時臨は、
めちゃくちゃ真剣な目をしてた気がした。