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「おーい」
「ういー」
「帰ろ？」
「なんでそんな嬉しそうなの？」
「べーつにー♪」
「なんだよ〜」
最近はいっつも3人で帰ってる。
女子は私だけだから、周りからの視線が痛いけど……
「じゃあねぇ」
「「おう」」
私は途中で方向が変わっちゃうけど、
一緒に帰れて毎日が楽しい。
教室でも結構喋るし。
でもこれは3人でいる時の話。
いつも私達と帰ってる子は代表委員会に入っているから、毎週木曜日は一緒に帰れない。
因みに、代表委員会と言うのは学級委員会みたいな感じの所で、委員会に入らなきゃいけないのは５年生からなんだけど、ここだけ四年生も誰かが代表で入んなきゃいけないらしい…
前は気にならなかったのに、
何故か二人で帰るとき、
周囲の目を気にしてる自分がいる……
なんでだろ？
なんか緊張するっていうか…なんと言うか……
「A？」
「えっっ!?」
「ったく聞いてんの？俺の話」
「あーごめん、なんだっけ？」
「んーだから〜……」
凄く
凄く
物凄く
緊張する。
何故だ。
他の女子と仲良さそうに喋ってるのを見ると、
なんとなくヤキモチ妬いてる自分に気付いてしまったのは先日の事。
臨と目が合うと、
心臓の音が響いて聴こえる事に気付いたのも先日。
そして、
他の男子や友達とは、
心の中では違う存在になっていて、
臨の事を思い浮かべる回数が日に日に増えて、
私の思考を占領しかけてるというのに、
気がついてしまったのも先日の話。
どうやら私は、
初めて人を好きになったらしい。
今までの『好き』とはちょっと違った、
まるで毒みたいな、
ちょっと苦い『好き』。
新しい感覚。
そして、
人はこれを
『恋』と呼ぶらしい
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作者名：明音 | 作成日時：2016年12月26日 17時
