ghost.17 ページ17
「へ〜…。
そんな漫画みたいな話あるんですね…」
「あるんだよこれが…」
今日はるぅとくんと夜ご飯を食べに来ている。
ご飯の席であがった話題は当然Aのことで。
僕は引っ越してから今日までの出来事をるぅとくんにすべて話した。
るぅとくんは何一つ疑うことなく話を聞いてくれたけど、幽霊が人間の身体に乗り移れる話には流石に驚いていた。
「……でも、意外でした。
Aちゃんってそんなに活発な子なんですね」
「えっ?」
「僕が知ってる"柊 Aちゃん"のイメージと
ころちゃんと接するAちゃんの性格、
あまりにもギャップがありすぎて……」
「は、え、え?
なに?Aってどんなイメージだったの?」
「大人っぽくて、理知的で、
常に皆の憧れで、高嶺の花で、
一人が好きそうなイメージでした…」
な、なんだそれは…。
大人っぽくて理知的で一人が好きそう?
どれをとってもAには当てはまらない。
皆の憧れで高嶺の花ってのは、僕は実際大学でどれほど注目を浴びてたのか知らないからなんとも言えないけど…。
「前にも話しましたけど、
Aちゃんて本当に凄いんですよ」
「成績優秀だから?」
「それもそうなんですけど…。
やっぱり何よりピアノの腕が凄くて。
コンクールでは常に金賞とってたみたいです」
常に金賞ってそれやばすぎないか。
「ピアニストになりたかった」って言ってたし、相当努力を重ねたんだろう。
夢に向かってひたむきだったんだなぁ…。
僕が感心していると、るぅとくんは「さすが、音楽家の娘って感じですよね」と言った。
うんうん…………ん?
音楽家の娘…?
「え、なにそれ。初耳だけど…」
「え!そうだったんですか!?
Aちゃんのご両親、有名な音楽家なんですよ。
お母さんがピアニストで、お父さんが作曲家。
ご両親共に世界で活躍されている方です」
え。
「ええええええええええ!!!?????」
「ちょ、ころちゃん!声が大きい…!」
Aの親が?音楽家?しかも世界的に有名な!?
なんだそれ…。サラブレッドじゃん…。
……は!そうかなるほど!
あの家に大学生が一人暮らしなんて、どんな金持ちかと思ってたけど、そういうことか…!
Aってもしかしなくてもお嬢様だったんだな!!???
なんかすごい話を聞いてしまった。
もしかしてA、両親のことがあって自分の話したがらなかったのかな…。
317人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「すとぷり」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ましゅ☆まろ。紫月まろ。(プロフ) - とっても面白かったです!今更ながらですが、完結おめでとうございます! (7月24日 12時) (レス) @page50 id: df7b4f216a (このIDを非表示/違反報告)
葉琥(プロフ) - 完結おめでとうございます。信じてもらえないかもしれませんが自分も一回幽体離脱したことがあって、その時、夢主ちゃんと同じような体験があってこんな偶然あるんだな〜っと思いながら読んでましたw (2020年9月5日 23時) (レス) id: b0d47f7052 (このIDを非表示/違反報告)
なつみ - 完結?おめでとうございます!!さとみくんが出てきた所で一人でずっとつぼってましたwお話面白い部分もあり、切ない部分もあり、すごく面白かったです!ありがとうございました! (2020年3月29日 0時) (レス) id: d37bac9867 (このIDを非表示/違反報告)
るな(プロフ) - お疲れ様でした!!すごく面白かったです!! (2020年3月28日 17時) (レス) id: e38bb1f61d (このIDを非表示/違反報告)
詩織-siori‐ - すごくおもしろかったです。意外性のある作品だったので先が読めなくてすごく楽しかったです。 (2020年3月28日 15時) (レス) id: 2a36034942 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作成日時:2020年2月28日 18時