ghost.15 ページ15
「あ、えっと、それは〜…」
しどろもどろになる僕を見て、るぅとくんは怪しげな視線を向けてくる。
いや、違うんです！
決して女の子を家に連れ込んでるとかではなく！
一緒に住んでるけど住んでないんです！
この子死んでるんです！幽霊です！
……なんて言ったところで信じてもらえるわけがない。
どう言い訳しようか頭を悩ませていると、隣に座っていたAが突然、「私、死んでるんです」と言い出した。
え。
「えっ、死…？えっ……？」
「半年前に死にました。
今ここにいるのは幽霊だからです」
「え、え？え…？」
「ころんくんには成仏のお手伝いをしてもらってます」
「えっと、何が何だか…」
やけに淡々と喋るAに対して、るぅとくんは混乱している。
え、それそんなカミングアウトしちゃっていいの…？
僕のさっきまでの苦悩は一体…。
「私、幽霊なんで、透けてるんですよ」
「え？あ、ほんとだ透けてる…。
ってことはほんとに幽霊…？」
「そうです。幽霊です」
「そうなんだ…」
いや飲み込み早いな！？
案外あっさり納得しちゃったるぅとくんに僕もびっくり。
こういう非科学的なことは信じない人だと勝手に思ってた…。
「……なるほど。
そういうことだったんですね…」
「え？」
「大学時代の友達から、
『柊さんがずっと大学に来てない。
休学と退学どっちなのか誰も分からない』
って話を聞いたことがあって」
「え、みんな死んだって知らないの？」
「多分、知らないのかと…」
思わずAに「なんで？」と聞くと、「さぁ…」と返された。
けどすぐに、「……親が公表したがらなかったんじゃない？」と言った。
あ、まただ。
またこの顔。
ピアノの話題になった時も、Aはたまにこの顔をする。
やっぱり、生前に何かあったのかな…。
「僕、そろそろ帰りますね」
「あっ、うん！
今日はありがとね」
「いえいえ。
柊さんにも会えて嬉しかったです」
「あはは、それはよかった。
……あの、るぅとくん。
Aって呼んで。柊さんじゃなくて」
「……じゃあ、お言葉に甘えて。
また遊びに来ます、Aちゃん、ころちゃん」
「ばいばーい」
「じゃあね」。
そう言ってるぅとくんに手を振るAは、また少し悲しそうな顔で笑っていた。
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ましゅ☆まろ。紫月まろ。(プロフ) - とっても面白かったです！今更ながらですが、完結おめでとうございます！ (7月24日 12時) (
レス) @page50 id: df7b4f216a (このIDを非表示/違反報告)
葉琥(プロフ) - 完結おめでとうございます。信じてもらえないかもしれませんが自分も一回幽体離脱したことがあって、その時、夢主ちゃんと同じような体験があってこんな偶然あるんだな〜っと思いながら読んでましたｗ (2020年9月5日 23時) (レス) id: b0d47f7052 (このIDを非表示/違反報告)
なつみ - 完結？おめでとうございます！！さとみくんが出てきた所で一人でずっとつぼってましたwお話面白い部分もあり、切ない部分もあり、すごく面白かったです！ありがとうございました！ (2020年3月29日 0時) (レス) id: d37bac9867 (このIDを非表示/違反報告)
るな(プロフ) - お疲れ様でした！！すごく面白かったです！！ (2020年3月28日 17時) (レス) id: e38bb1f61d (このIDを非表示/違反報告)
詩織-siori‐ - すごくおもしろかったです。意外性のある作品だったので先が読めなくてすごく楽しかったです。 (2020年3月28日 15時) (レス) id: 2a36034942 (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時：2020年2月28日 18時
