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すれ違い ページ43

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派手な襲撃騒動にもようやくケリがつき、十老頭の指示で地下競売の幕が上がった。噴煙の収まったセメタリービル内では、勢いづいたマフィア達が、表で取引出来ない貴重な品々を高値で競り落としていた。



「さぁ本日の品も、あと二品となリまシタ」

マイクを持った司会者が片言で告げる。


「お次は、急遽出品が決まっタこの品――

 等身大の人形でございマス」


数々の逸話のあるシトリア地方の女性像。人形、絵画、彫刻、様々な品があるとされ、傷なく現存する唯一の品といっても過言ではないでしょう。


抑揚のないまるで機械のような解説に続いて、台車に乗せた品が舞台上に姿を見せる。「おお」という昂りを含んだ声が、ホール内に沸き起こった。

きれいに着飾られたソレは、まるで柩に納められた死者のようであった。
マフィア達が見慣れている裏社会に溢れた醜い死ではない。そこにあるのは、魂を吸われる恐ろしさを感じさせる美しさだった。


急遽出品された品でありながら、舞台上の美しさは見紛うことなき本物である。彼女の価値が決められるかのように、値段がつり上がっていく。



そして、ハンマーが振り下ろされた。値のつけられた品物は、舞台の袖へと下げられていった。
最後の品が告げられる時、客席背面の扉が勢いよく開かれた。

舞台上で死して尚人々を魅了する液体漬けされた真っ赤な眼球。

競売品を見た瞬間、青年の金色の髪がきらきらと震えた。瞳の奥に緋を秘めた彼は、込み上げる激情に大きく揺さぶられていた。





――すぐ近くに、再会を誓い合った友がいるとは知る由もない。



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冬瀬(プロフ) - つんつんさん» いつもコメントありがとうございます!他作品と被らない展開にしたいと思って試行錯誤してるので嬉しいです!!ヨークシン編途中ですが、ここで続編に移行します。続きも楽しんでもらえると幸いです! (2022年1月16日 6時) (レス) id: 033bbfc38e (このIDを非表示/違反報告)
つんつん(プロフ) - 今まで結構な数のハンタ夢小説を読んできたと思っているのですが、このパターンは初めてですごい新鮮味があって続きが気になります!次回も楽しみにしてください! (2022年1月16日 3時) (レス) @page44 id: 6a1440072c (このIDを非表示/違反報告)
冬瀬(プロフ) - つんつんさん» 反応が速い!? 早速すぎてびっくりしました。めちゃ嬉しいです!次回は来年更新しますね〜!つんつん様もよいお年を。 (2021年12月29日 17時) (レス) id: 033bbfc38e (このIDを非表示/違反報告)
つんつん(プロフ) - きゃぁ〜!やばいですね夢主ちゃんカッコ良すぎます。こんなんなったらキルアもゴンも惚れちゃいますね私は惚れました。2021年夢主ちゃん大活躍で終われそうでもう何も悔いはないです。そして!またまた良いところで終わりましたね〜!続きも楽しみに待ってます (2021年12月29日 17時) (レス) @page41 id: 6a1440072c (このIDを非表示/違反報告)
冬瀬(プロフ) - つんつんさん» いつも感想ありがとうございます!続き更新しました〜。夢主活躍回!ぜひご覧ください (2021年12月29日 16時) (レス) id: 033bbfc38e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:冬瀬 | 作成日時:2019年6月24日 0時

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