【H×H】氷姫は仰ぐ

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「旅団の目撃情報提供料は本当に1500万でいいのか？」

レオリオの問いにゴンが頷く。まずは伝言サイトに登録して有力情報を待つ。情報を得しだい団員を捕え、残りの団員の居場所を吐かせて捕まえる作戦だ。

「名づけて芋づる作戦！」
「作戦悪くないけどさ、問題はガセネタなんだよね」

意図的な偽証はもちろん、見間違いによる誤情報もあり得る。いちいち真偽を見極める手間は省きたい。


「それはある程度絞れると思うぜ」

レオリオが言った。敢えて伝言サイトに場所の情報を流さないことで、偽情報を除外できる。その上で"ヨークシンで見た"という情報があれば、本物の可能性が高い。


「なるほど」
「でも、旅団がまだここにいるって保証はないよ？」
「だがかなり高い確率できっとまだいる」


「陸海空、地下にいたる全ての交通手段をマフィアが監視してる」とレオリオは続けた。確かに、盗んだ競売品を持って見つからずに脱出するのは不可能だろう。


「この街のどこかに奴等はまだ隠れてる……!!」



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『そういえば！ お金稼ぐ名案思いついたんだ』
「えっ！ それ本当？」


サザンピースからの帰り道、A達は値札競売市へ立ち寄った。昨日同様、露店が立ち並び多くの人で賑わっている。


『ここは値札競売市。昨日2千ジェニーで買った器が150万で売れたの！』
「値札競売市？」


首を捻るゴンとキルアに、レオリオが説明する。流石よく知っている。


『これだけ沢山の品物があれば、中にはお宝も紛れてるってこと！』
「でもさ、鑑定の知識のないオレらじゃ分かんねぇじゃん」


キルアが口を尖らせて抗議した。


『実はね、昨日買った器を"凝"で見たらオーラが出てたの』

キルアは手を顎に当てて少し考えた後、納得したように顔を上げた。

「そうか……なるほどな！」

どの分野で活躍している人間でも、ずば抜けた才能の持ち主は本人も知らずに念を使っている場合があると、ウイングは言っていた。つまり、オーラが漂っている品物は、天才が作った可能性が高いということだ。


『ゴンとキルアも探せると思うよ』


「掘り出し物を、もっとグレードの高いオークションにかけて高く売ればいいんだね！ 流石A！」
『そゆこと！』


そこまでは考えていなかったAだが、最もらしくゴンに同意しておいた。



「名づけて、念でぼろ儲け大作戦!!」


まんま(・・・)なネーミングはどうにかならないのか――
しかし、当の名付け親は自慢げのようだ。

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