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「いいのかい?殺し屋が自分のアジト教えちゃって」
「うん。隠してないし地元じゃ有名だしねー。まあ彼らも行ってみればわかるよ。オレ達と彼らじゃ住む世界が違うってね」


最終試験会場の外で話すイルミとヒソカ。そこへやって来たA。


『イルミさん』
「それじゃ行くよ。飛行船を手配してる。三日もあれば着くよ」
「二人でどこか行くのかい?」
「ヒソカには関係ない」


ヒソカをよそに、イルミの腕を凝視するA。説明会の途中でゴンに握られたイルミの腕は赤く腫れている。


「うん、折れてるよ」
『"折れてるよ"じゃなくて手当てしないと!』
「この程度問題ない」
『ダメです!腕出してください』
「……」
『腕』


Aって妙なとこ頑固なんだよな__イルミはしぶしぶ腕を出した。Aは鞄から救急セットを出して処置を始めた。

「早くしてよね」イルミが付け足した。


『応急処置だから、後でちゃんと診てもらってくださいよ』

その様子を見ていたヒソカが、会話に入り込んだ。

「A、僕が怪我しても手当てしてくれる?」
『嫌』
「♣」

ヒソカはAの即答に、残念だと眉根を下げた。



『これでよし!』
「……気が済んだなら行くよ」


『はい……__って、わわわっ』


立ち上がったAの体が後ろに強く引かれたと思えば、ヒソカの腕にすっぽりと収まっていた。


「ヒソカ、何なの?そのガム、Aから放してよ」
「僕もご一緒したいなぁ、と」
「ダメに決まってるだろ」


イルミはAの腕を引いてヒソカから引き離した。無理に引き寄せたため、ビリッとAの服の裾が破けた。


『イイイイルミさん!?』
「ちょっと静かにしてて」


イルミはAの首に的確な手刀を入れ、気を失ったAを米俵でも担ぐかのように肩に抱えた。


「ちょっと、手荒に扱わないでよ。Aも大事な青い果実なんだから」
「Aはオレのお気に入りだ。ヒソカには渡さない」
「えらく彼女にご執心だね…………じゃあ一つだけ助言」


まだ何かあるのかと嫌そうな顔をしたが、イルミは歩みを止めてヒソカに視線をやった。


「彼女まだ念を知らないみたいだよ」
「は?何言ってんの。普通に使ってるだろ」
「だけど、念という概念を知らずに使ってる。今は余計なこと教えない方がいいと思うよ」
「……はいはい。じゃあね、ヒソカ」





__飛行船に乗り込んだA。思惑知らぬまま、イルミに連れられゾルディック家へと向かうのだった。

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冬瀬(プロフ) - 作者です。誤字等、まとめて修正しました。 (2022年3月5日 9時) (レス) id: 033bbfc38e (このIDを非表示/違反報告)
冬瀬(プロフ) - 妄想癖さん» 質問ありがとうございます!光の加減で、白色(限りなく無色透明)に見えるイメージです(言葉にしがたい)。光の反射とかで頭皮は見えないはず 笑。。「宝石の国」のキャラクター達みたいな感じです(気になる方は調べてみて) (2021年2月16日 13時) (レス) id: d80ecf15a6 (このIDを非表示/違反報告)
妄想癖(プロフ) - 無色透明ってことは禿げて見えるんですか?! (2021年2月8日 0時) (レス) id: 36f953a85d (このIDを非表示/違反報告)
冬瀬(プロフ) - 作者です。ちまちま修正中。 (2020年2月27日 23時) (レス) id: d80ecf15a6 (このIDを非表示/違反報告)
しらほ(プロフ) - フォスさん» きっとトプ画のことですね??多分。一言添えていますがトプ画は雪兎様に描いて頂きました。とても可愛いですよね!! (2019年2月24日 23時) (レス) id: 5f12e77188 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:冬瀬 | 作成日時:2018年8月15日 19時

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