一蓮托生 ページ23
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くるりと回転した石畳。重力に従って落ちる体。あっ、しまった＿＿Aが思ったときには遅かった。
いや、落ちることは構わないんだよ。無事隠し扉も見つかったんだから。……困ったのは、突然のことで受け身をとれずに落ちてしまったこと。
床に追突すると同時に足首にぐにゃりと負荷がかかる。Aは顔をしかめた。
「A！」
振り向けば、驚いたことにキルアがいた。キルアも偶然並列していた別の隠し扉から落ちたらしい。まさか同じ場所に繋がっているとは……
A達が落ちた先は、薄暗い小部屋だった。天井の古めかしい照明が明滅している。ここからどうすれば良いんだろう？
「何か壁に書いてあるぜ」
『えっと……、いちれんたくしょうのみち？』
"一蓮托生の道"
君たち二人はここからゴールまでの道を枷をつけたまま、両者生きて乗り越えなければならない
「二人そろったな。私の名はリッポー。刑務所所長兼第三次試験の試験官だ」
Aが読み上げたタイミングで、壁に備え付けられたスピーカーから男の声が流れた。
『キルア、枷ってこれのことかな？』
「あぁ、そうだろ」
「ってお前たち聞けよ！」
だって突然姿も見せず上から物言われてもさ。Aは台座に置かれていた手錠を指で弄びながら、監視カメラを見た。
男は不機嫌そうに話を続ける。
「このタワーには幾通りものルートが用意してある。そこは一蓮托生の道。片方の死は、もう片方の失格を意味する。クリアのためには二人の協力が必要不可欠となる。それでは健闘を祈る」
ルールを言い終わるや否や、ブツリと通信が切られた。
「ふーん、つまり手錠をつけたままクリアしろってだけだろ」
『キルア利き手は？』
「右」
『じゃあ私が右に付けるから、キルアは左に付けて』
「いや、お前も右利きだろ」
え？キルアどうして私が右利きって知ってるんだ。もしかして、＿＿
キルアに小突かれた。
『何で小突くのさ！』
「絶対、失礼なこと考えてただろ」
『まだ考えてなかったもん！ あと、面倒事はキルアに任せるつもりだから、よろしく』
「おい」
キルアの返事を待たずに、Aは右腕に枷をつけた。
用意された手錠は鎖が長めで、お互いが最大50cｍ離れられるモノだった。
両者が手錠をつけると、ゴゴゴゴと重い音をたてて扉が開いた。
「ま、せいぜいオレの脚引っ張らねぇようにな」
『うーん、がんばる』
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冬瀬(プロフ) - 作者です。誤字等、まとめて修正しました。 (2022年3月5日 9時) (
レス) id: 033bbfc38e (このIDを非表示/違反報告)
冬瀬(プロフ) - 妄想癖さん» 質問ありがとうございます！光の加減で、白色(限りなく無色透明)に見えるイメージです(言葉にしがたい)。光の反射とかで頭皮は見えないはず 笑。。「宝石の国」のキャラクター達みたいな感じです(気になる方は調べてみて) (2021年2月16日 13時) (レス) id: d80ecf15a6 (このIDを非表示/違反報告)
妄想癖(プロフ) - 無色透明ってことは禿げて見えるんですか？！ (2021年2月8日 0時) (レス) id: 36f953a85d (このIDを非表示/違反報告)
冬瀬(プロフ) - 作者です。ちまちま修正中。 (2020年2月27日 23時) (レス) id: d80ecf15a6 (このIDを非表示/違反報告)
しらほ(プロフ) - フォスさん» きっとトプ画のことですね？？多分。一言添えていますがトプ画は雪兎様に描いて頂きました。とても可愛いですよね！！ (2019年2月24日 23時) (レス) id: 5f12e77188 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：冬瀬 | 作成日時：2018年8月15日 19時
