夜空の星になれたなら【男主】 (ページ18)

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『わあ………緊張した………』

舞台袖に降りると一気に緊張が蘇った
でもステージをやる前の気持ちとはまた違い、清涼感のある緊張だった
もっと言えば、緊張よりも達成感の方が大きいように感じる

僕は今来た道を振り返り
自分の立っていた場所を名残惜しく見つめる

『本当にあそこに立ってたんだ…』

ステージから見た景色は僕の想像よりも大きく、煌めいて見えた

こんな場所でステージができた、
しかも身に余る評価をもらえた、

体に熱く篭る熱と、少しだけ痛む喉
全身にじんわりと滲む汗さえ心地よいぐらいに
僕は“やりきった”のだと実感した

どこに向かったらいいのか分からず辺りを見渡していると、カメラを持ったスタッフさんが近づいてくる

(お疲れ様です。ステージどうでした？)
『わっ…ありがとうございます、お疲れ様でした。
ステージ…は…本当に緊張したのですが、一度舞台に立つとおのずとステージに入り込めたのですごく楽しかったです』

(オールスターですね)
『はい^ ^番組に来てからまず叶えたい夢の一つだったので本当に本当に嬉しいです。でもこれに満足せずオールスターの輝きに負けないぐらい頑張ります』

カメラに向けてぎこちなくグーサインを向ける
カメラ慣れしていないせいか何処を見つめていいのか目線が少しうろうろしてしまう

その後スタッフさんに案内され、最初の場所へと戻ってくる
足りなかった1つの輝くスターを手に取り、丁寧に貼り付ける

『……ふふ』

胸に輝く４つのスターを指でなぞる

やっと
やっとスタートラインだ

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