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「………A練習生」
『はい…!』
急に名前を呼ばれ少しびっくりする
「ダンスも踊れる?」
『……ダンスですか?』
「うん。今のステージは歌に焦点が合ってたから、もしオールスターを目指しているならダンスの実力も知りたい」
そう話すヨンジュンさんの目つきは鋭かった
そうか……全てをこなせるのがオールスター…
僕の第一目標はそこなのだから
悩む必要など一切ない
『はい、できます』
「お〜〜いいね」
「よし。じゃあ音楽かけるよ」
『……』
ヨンジュンさんがiPadを操作し、曲がかかる
「これって」
「ㅋㅋㅋㅋㅋㅋㅋ」
「HOTだㅋㅋㅋㅋㅋ」
「またHOT?ㅋㅋㅋㅋㅋ」
「ヤーー!ヨンジュン先生ㅎㅎㅎ」
「いや彼のHOTも見てみたくて…ㅋㅋㅋ」
「頭おかしくなりそう!!」
「今日何度目のHOTなのよ!!」
練習生とマスターさんたちがざわつく中、僕はすぐさま後ろを向き、曲と共に観覧席を見つめる
「わっ♡♡!」
「みてあの目つき!」
「LIP J!!落ち着いて!」
「助けて…!!もうトリコになっちゃう…!」
カメラを鋭い視線で指すように煽る
「모두 우릴 쳐다봐〜!」
力の限り全力で踊り始めれば、練習生達から歓声が上がる
「ヤ〜〜!!!かませ〜!!!」
「カジャーーー!!」
「HOTな男A〜!!!」
「태양을 마음에다 쏴 」(I just wanna do this)
「Juicy Juicy」
THE8先輩の最後の決めポーズで踊り終えると、会場を揺らすほどの歓声が鳴り響く
『あ…ありがとうございました…!』
「ヒュ〜〜〜!!!」
「最高!!」
「あはは!でももう最初のAに戻ってるㅎㅎㅎ」
「いや〜〜想像以上だった」
「Aはダンスもいけるの?」
『正直ダンスはあんまり自信がなかったのですが、ステージではうまく踊れたみたいです』
「素晴らしかったよ」
「さすが」
『ありがとうございます』
ヨンジュンさんのグーサインに思わず表情が明るくなった
不安要素だったダンス、上手くいってよかった
「では、今から話し合いますね」
『はい…!』
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作者名:えのもと | 作成日時:2023年3月19日 14時