信じるもの Ⅲ【トラファルガー・ロー】 (ページ36)

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百十話ページ36

自分の想い人が、自分を想ってくれていたなんて、こんな奇跡は二度とないだろう。

彼女は、溢れそうな涙を必死に堪えていた。

『私なんかで良いんですか？悪魔の実の能力(私)は悪魔なんですよ』

｢AはAだろ。俺はお前自身(・・・・)を好きになったんだ。

俺はお前を守りたい。離したくない。...これじゃ我儘にしか聞こえないな｣

彼は自分の言葉に少し呆れていたが、彼女にとっては酷く嬉しいものだった。

ここまでの愛を受け取らないのは彼女としても、逆に失礼だろうと折れ、重ねられた手を白く細い手で重ねる。

『よろしくお願いしますね、ローさん』

｢...あァ｣

二人はゆっくりと、目線を交じ合わせる。

だんだんと、その目線は温度を持ち始め熱くなる。

彼女の白い肌の頬に添えられるのは、物騒な文字が彫られた細いが骨ばった手。

顔が近づく。

流れるように彼女は目を閉じ、そして彼も。

二人の影が沈みかけた夕日に照らされ、一つの影を作った。

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ごきげんよう、作者です。

またまた謝罪ですが、連載頻度が遅くなりつつあること、本当に申し訳ありません。

理由として、『信じるもの』のⅠやⅡに戻ったりする方は分かるかもしれませんが、今までのお話を誤字脱字や設定などを微妙に直しています。

更新当時の設定と少し違う箇所も出てきているかと思われます(汗

ちゃんと設定を決めないから後から直すことになってるんです...駄作者で申し訳ない。

やっとくっつけられたということで安心です。

この物語が一旦完結次第、今後の方針など話したいと思っています。

予定は、ローさん落ちの新しい物語と、信じるもの番外編

2つの同時連載かなぁと考えております。

ヴァイスちゃんとサボの出会いも書かなきゃね...(死)

考えていた設定も本編じゃ出し切れないところも出てくるだろうと思うので、気になる方は是非お付き合い下さい。

まだもう少しだけお話は続きます。

またどこかで...