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嫉妬症1 ページ45

※主人公18歳(高3)、入籍済。








『ねえ悟。どうしたの?』


「……。」






『…………怒ってる?』


「……。」








昼間の任務が終わり、
高専に寄って少し早めに家に帰ってきた。
遅れて数時間後に帰宅した悟は何も言わずに夕食を食べ、
いつもは一緒に、と強請るお風呂もさっさと一人で入ってソファで携帯を弄り始めた。





違和感を感じながらも自分も体を洗い、
残っている家事を済ませて隣に座る。


18歳の誕生日。
約束通りに悟の籍に入り、私たちは夫婦になった。
まだ学生ではあるが寮を出て、以前から悟が借りていたマンションに引っ越し、
また二人で暮らし始めて数カ月が経つ。


こんなことは初めてだ。
さすがに少し不安になって声をかけが、
話しかけてみても
体に触れてみても相手にされない。




外でのストレスを私に中て付けるような人ではないし、
恐らく怒っている相手は私なのだろうが、
いくら考えても思い当たることは何もない。




『……。』




どうしようもない重い空気に耐え切れず、
クローゼットから上着を出して羽織った。

携帯だけをポケットに入れ、
出掛けてくる、と言い残してソファの後ろを通り過ぎると
ようやく悟は携帯から手を離し、私の腕を掴んだ。









「どこ行くの?」


『外。』









「何しに?」


『散歩してくる。』









「なんで?」


『………。暇、だから。』









そのまま何も言わず、咎めるようにじっと見つめられる。
顔が綺麗なせいで、真顔でも少し怖い。









「こんな時間に、高校生が一人で出歩いてると補導されるよ?」


『………じゃあ高専に行く。野薔薇か真希の部屋に泊めてもらう。』








「はあ?子どもみたいなこと言わないでよ。」


『……。』









「……。」


『………もういい。分かった。』









掴まれた手を払い、羽織った上着を脱ぎながら寝室へ行く。
悟が名前を呼ぶ声を、今度は私が無視して。


まるで子どもみたいに、
何も言わないで、ただ怒っていて機嫌が悪い。

まだ高校生であることも、
子どものような事を言っているのも事実だ。
言い返せないし、余計に苛々する。

そっちだって、子どもみたいに怒っているくせに。









一旦寝て切り替えようと布団に入ろうとした時、
携帯の着信音に気が付き画面を確認する。


表示されたのは丁度今日の任務で一緒だった人。
七海さんの下で一緒に昇級査定を受けている人だ。

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茉莉 - この作品が好きです。更新、待ってます! (2020年11月22日 22時) (レス) id: a68061a5cd (このIDを非表示/違反報告)
Gettion - え…心臓痛くなるくらい好きです。応援しています! (2020年11月6日 18時) (レス) id: b24edd395c (このIDを非表示/違反報告)
uka8502(プロフ) - 更新停止ですか??ホントに面白すぎてハマりました!一気に見ました!!更新ホントにお願いしますっ! (2020年10月19日 1時) (レス) id: 7913de20e0 (このIDを非表示/違反報告)
AiRIN(プロフ) - いつも楽しく拝見しています!正直、縞さんの作品ならどれも大歓迎ですが、しにたがり姫か好きなので、続編を待ってます! (2020年5月17日 13時) (レス) id: 931e2c7403 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2020年4月3日 2時

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