Cheri【アイナナ】 (ページ45)

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第43話ページ45

陸「…って、ごめん！もうこんな時間だ…ずっと天にぃの話ししててごめんね？つまらなかったでしょ…？」

申し訳なさそうに私の方を見てくる陸さん。

今陸さんに耳と尻尾が生えているとするならば、きっとシュンと垂れているのだろう。

「いえ！気にしないでください。天にぃさんのお話ししてる陸さんとっても幸せそうでした。聞いているこっちまで嬉しくなるそんな顔してましたよ。」

陸「へへ…そうかな？なんだか恥ずかしいな…」

「なんだか前よりも陸さんのこと知れた気がして嬉しかったですよ、僕は。」

陸「…ありがとう悠人。これからもたくさん色んな話しようね！今度は悠人のお話聞かせて欲しいな。」

そう言って照れ臭そうに笑った陸さん。

「じゃあ、今度は僕の話聞いてくださいね？」

陸「うん！もちろんだよ。…って、もうそろそろ寝ようか。早く寝ないと一織にどやされちゃうからね、まだ寝てないんですか！アイドルとして意識足りないんじゃないですか？！ってね。」

一織さんのモノマネが似ていたから思わず笑ってしまった。

「一織さんなら言いそうですね。」

陸「でしょ！？年下のくせに可愛げがないからなぁ…一織は。それより部屋ってもう案内された？」

陸さんにそう言われて部屋の案内されていないことに気づいた私。

たしかに…自分の部屋教えてもらってないじゃん。

申し訳ないと思いつつ、陸さんに部屋まで案内してもらえるか尋ねたら陸さんは人懐っこそうな笑顔を見せて、もちろん！と言ってくれた。

ほんっとうに優しいなぁ、陸さん。

「お風呂の時といい、ごめんなさい…またもやお世話になります。」

陸「いいよ、気にしないで！じゃあ部屋行こうか。」

リビングのテレビと電気を消し、私たちは部屋を出た。