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ピアノ66 ページ22

天の告白ともいえる堂々とした告白を聞けば、思わず俺もどきっとした。

はっとして慌ててAの表情をみれば心がざわつく。

逃げるようにして自分の控室にむかえば、扉の前で棒立ちしてしまった。

どうにもできない思いを抱え立っていれば千に声をかけられる。


千「モモ」

百「ユ、ユキぃ」

千「Aも自分の控室の前で座り込んでた」

百「え…」

千「モモに会いたい、ってしぼりだすように言ってた」

百「!、ユキ、俺…!」

千「大丈夫、休憩もう少し伸ばしてもらえるように言っておく。」


ありがとう、とお礼を言えば松雪の元へと走る百。



考えることは同じだった。俺が不安になってちゃだめじゃんか…!


迷わずAのいるだろう控室へと走る。

そうすれば、ちょうどAもでてきたところで、その勢いで抱きしめた。

好きだよーーーって、気持ちを込めて。

誰に見られたって構わない。



「も、ももくん?!//」

百「A、A…っ」

「び、びっくりした。すっごい勢いでくるから。つぶれちゃうよ//」


ふにゃと笑う松雪。

いつもの自分の知る彼女だと認識すれば冷静になる百。


「今日の撮影の相手ね、天ちゃんだった//」

百「うん…」

「天ちゃんがあまりにもまっすぐした目で見つめるから、」

百「うん…」

「ちょっとどきっとしちゃった」

百「そっか」


隠さずに話してくれたことが嬉しかった。

もし、話してくれなかったら、それはまるで肯定しているようで怖かった。


「でも、私、」


「ちゃんと、ももくんのこと、その、見てるから//」



背伸びをすれば首に腕を回し、顔を近づける松雪。

自分のことをしっかり見てくれている彼女がどうしようもなく愛おしくて、

腰に腕を回しやさしく引き寄せる。

おでこをコツンとすれば、ぴくっと目を瞑る松雪。


百「ねえ、A」

「ん?」

百「愛してるよ」


それはまるで魔法の言葉のようで、いつもと違う百の様子に耳まで真っ赤にする松雪。


そんなことをすれば、ガタッと物を落とす音が聴こえ、びくっとする二人。

条件反射で離れ、音の先に視線を向ければ、当人は赤面しながらも、申し訳なさそうな顔をしていた。

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(プロフ) - りんさん» お返事が遅くなってしまい申し訳ありません(´;ω;`)最終章では、天ちゃんとの絡みが増えるかと思います。是非、天と百、二人を応援していただければと思います。ももちゃんもめっちゃ頑張る予定なんで。笑 コメントありがとうございました! (2017年10月8日 10時) (レス) id: cf888fb209 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - こんにちは。忙しい中素敵なお話を書いて下さってありがとうございます!通知を受け取る時からドキドキしてます(笑)天ちゃんと百くんのライバル関係ハラハラする展開がありとても良かったです。百くん頑張れ!って心の中で応援しちゃいます!また続き楽しみにしてます (2017年10月7日 17時) (レス) id: 582f0542f6 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - りんさん» こんばんは!はい、覚えてますとも!(`・ω・´)楽しみにしていただいてるんですね、ありがたいです( ;∀;)わかりますっ、学生時代にいろいろ伝説作ってる思うんですよー。笑 思いつく限りは更新していくと思うので!よろしくお願いします! (2017年10月4日 23時) (レス) id: cf888fb209 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - こんばんは!早速読ませて頂きました。前回のコメントで私のことを覚えていて下さって嬉しかったです!最初からずっとにやけっぱなしでキュンキュンしながら読むのが最近の楽しみです。学生時代の甘酸っぱい思い出がまたいいですよねー!また続き楽しみにしてます(*^^)v (2017年10月4日 20時) (レス) id: 582f0542f6 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - Rennさん» さっそく読んでいただき嬉しいです(*´ω`*)かわいいって言ってもらえるのが最高のほめ言葉です。笑 これからも、よろしお願いします(*´ω`*) (2017年10月3日 19時) (レス) id: cf888fb209 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作者ホームページ:なし。  
作成日時:2017年9月29日 19時

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