前日譚�� ページ3
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※こちらはLostbelt No.6「アヴァロン・ル・フェ」のネタバレを含みます※
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これは"彼等"が妖精の住まう国、"ブリテン"へと足を踏み入れる。その前日譚。
この地に由縁のある英霊二騎が出会ったある少女との道行きである。
故郷は遠く、予言の子である運命を背負い。
それは自身が果たせる役割なのかだとか、そんな不安は勿論のこと。
だけど、この星の道行きを、果てを、終わりを見送る。その選択だけはなかったから。
少女は立ち上がる。
６つの鐘を鳴らし、"その役割"を果たすために。
そのはずだった。うん。
だったのだ。
理解することと実行すること。
その隔たりに彼女、"アルトリア"が気づいたのが故郷をでて数日経った頃だろうか。
「そうはいっても、誰か助けてくれるだとか？そういうあてがあるわけでもないし？目標が大きすぎて実行できるような自信がつく方がおかしいというか？？仕方ないですよね、だって私みたいな田舎娘が果たせるような偉業なはずないのだし…ってまた弱気になってる？！すぐに立ち直れることが私の良いところなのに…あああ、もう！！」
打ちひしがれていた。大きな独り言ともに。
だが彼女を咎めないでやってほしい。
意気揚々と飛び出したというのに、どこに行こうと「私が"予言の子"です！」と名乗った途端に嘘つきだと。舐めているのかと。邪見に扱われてきたのだ。
そりゃあ、自信が消し飛んだって仕方ないじゃないか。
だが、そんな彼女の嘆きはここ"秋の森"にて響き渡り、悲痛な叫びは彼女にとって運命的な出会いを引き寄せた。
「うるせぇな…どこぞの田舎娘だよ。他人の森で騒ぎたてやがって…ここがどこだと思って…」
プラチナブロンドに、瞳には森を映す青年。
まるで御伽噺から飛び出した王子様の如く秀麗な似姿であるわけだが、どうにも昼寝の邪魔をされたのか機嫌が悪い様子。
が、そんな眉間に寄ってしまった皺も少女と視線を通わせれば途端、げっ、と表情を変える。
「ごめんなさい！お昼寝の邪魔をしてしまったことは謝ります…ですが、」
「"ロホルト"、何事ですか。声を荒げては妖精たちが驚いてしまいますよ」
「いやそれどころじゃないんだわ、"ベディ"。こりゃかなりの面倒事だ。つーわけで、行こ！今すぐ行こうぜ！やっぱり"オベロン"の森とかロクなことがなかったわ。おっし、そこの…こほん、"
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