rain22 ページ24
ここは都会だ、自分の住んでいた田舎とは違う。
そのことをすっかり忘れてた。
雨が降る音がやけに大きく聞こえる。
なにか耳元で囁かれていたがもうなにも聞こえなかった。
ひさしのあるどこかの店舗のシャッターに押しやられれば、雨はあたらないはずなのに
なにかが頬を伝う。
ただただ悔しかった。
きっと、助けなんてこない。自分でなんとかしなきゃいけない。
だけど、あまりに自分は非力で顔をそらすことくらいしかできない。
『ねえ、聞いてる？彼女』
そう頬に触れられたとき、男の背後から声が聴こえた気がした。
雨音に消されてだれかまではわからなかったけど、
『離せよ』
その声のトーンを私は知ってる気がする。
涙で潤んでいるせいか視界ははっきりとせず、だが確かにだれかが助けにきてくれたことを悟った。
そのあとのことは覚えてない。
たぶん、安心したら気絶したのだろう。
あの人は一体誰だったのか、そのことを知るのはもう少しあととなる。
◆
一方、帰りがけの万理は、叢雨の言葉に思考を巡らせ帰路についていた。
確か夜は雨の予報だったことを思い出せば、鞄の中の折り畳みを探す。
その日はなんとなくいつもとは違う道から帰っていた。
それが彼の運命を変えることとなるのだが、そのことを彼は知らないのだろう。
万理「降ってきた、早く帰らないと」
空をみあげれば頬を伝う雨粒。
だが、そのとき、確かに彼女の声が聴こえたきがした。
万理「やばい、本当に末期かもしれない」
首を振り、溜息をつけど、でもやっぱりどこか胸騒ぎがする。
勘違いならそれでいい。
でも、もし彼女になにかあったら。
そう思ったら、もう走り出していて、声がした方へと走ればシャッター越しに追い詰められる彼女を見つけた。
気づいたときには、彼女の頬に触れるその手を掴み「離せよ」と言葉を発していた。
なんの因果か同時に気づく。
この気持ちが真実なんだって。
こんなときになにを考えてるんだと自身に失笑し、男を追い払えば力なく座り込む彼女が視野に入る。
万理「Aちゃん？大丈夫？！」
話しかけるも返事はなく、きっとショックで気絶しているのだと悟った。
万理「泣いたのか…ごめん、もう少し早くきてあげられたら」
彼女の涙をすくえば、ぐっと唇を噛む。
万理「今すべきことを考えろ」
そうひとり叱咤すれば、彼女を背負い歩みを進めるのだった。
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ヒステリックちゃん - えまってどゆこと松雪って誰？？夫婦？意味分かんないえ原作でももちゃん結婚してないよね誰松雪待ってほんとヒステリック起こしそうあり得ないまってももどーゆーことなんで結婚してんのさすがに夢小説すぎるって、だめでしょさすがにごめんなさい理解がおいつかない。 (9月27日 14時) (
レス) @page19 id: ba14ff85c6 (このIDを非表示/違反報告)
なつめみく - 神杉て死ぬ。ばんさんのしょうせつとか神でしかないよ、、 (9月27日 13時) (レス) id: ba14ff85c6 (このIDを非表示/違反報告)
湊(プロフ) - アルさん» コメントありがとうございます！ご名答です、実は前作や前々作と繋がっていたりします(●´ω`●)気付いていただけてとてもうれしいです、ありがとうございます！ (2018年5月4日 20時) (レス) id: 1cf7c1df21 (このIDを非表示/違反報告)
アル(プロフ) - 松雪さんってピアニストの彼女の夢主ちゃんですかね？いつも楽しく見ています！！これからも楽しみにしています！！ (2018年5月4日 20時) (レス) id: efae94ae6b (このIDを非表示/違反報告)
湊(プロフ) - アリアさん» アリア様。はじめまして、コメントありがとうございます(´；ω；`) 引きました…もうひけどひけど、壮五くんしかでなくてですね、もう諦めました。笑 今回のは特にかっこよかったですよね…欲しかったですよね(;´･ω･)いえ！気軽にコメントいただければ幸いです！ (2018年4月15日 19時) (レス) id: cf888fb209 (このIDを非表示/違反報告)
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