□47話 視点:橘 樹 ページ48
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柄しかない…わけではない。兄貴の魔剣の刀身は透き通っているのだ。だから、剣士ならいざ知らず普通は柄しかみえない。
「鮮やかな動きもだが、ないはずの刃がきらきら光っていたと…それがなんとも美しかったと言っていたな。すっかりとファンになってしまったようでな」
「あはは…んで、その日本人、すいません。ノアくんの前に現れたときに、なんて言ってたんでしたっけ…」
「人通りのないこんな裏道にいては…
いや、面白いっていうかそれ絶対俺の兄貴。
兄貴なにやってんだよ。やりたかっただけなんだろうけど、どうせ!!
峰打ちだったんだろうな?…兄貴…頼むよ…
「はぁ」
思わず溜息をこぼせば、「でもそれでなんでその人が時計塔の人間だとわかったんですか?」と麟子
が尋ねれば、にこりと笑ってみせるシャーロットさん。
「話しには続きがあるのだよ、レディ」
「続きあるんだな…」
もうお腹いっぱいだよ、兄貴…と思いながら、話しを聞いていれば次の舞台は時計塔らしい。
「結局その恩人は名も名乗らずで会えないと思っていた。そしたらな、意外にも時計塔で再会したのさ」
「まさか時計塔でも事件起こしてるんですか…?」
「まさか、今回は至って真面目な話しだよ…ん?樹くん、心なしか顔色が優れないようだが」
「気にしないでください。これを聞き届けるのは一種、俺の役割みたいなものなので」
「それほど私に礼を尽くしてくれるとはな、光栄だ…こほん。話しの続きをしようか」
授業の空き時間に再会したそうだ。
だが、その日その時間の空き時間は天文科のみ…つまりは、他の者は授業へと赴いているはずだということだ。
その日、ノアも行き詰っていたようでな研究資料を持ち、たまにはと中庭のベンチに向かったらすでに先客がいたらしく、その男、本を片手にベンチで寝こけてたようでな。
あながち寝こけて授業の開始時間に起きれなかった不真面目な奴なのだろうと気にも留めず、隣のベンチに座ったらしい。
しばらく、考え込んでやはり行き詰ったときだ。
おそらく、ブツブツと声に出ていたのだろうな。我が弟ながらかわいいものだ。
彼に声をかけられたらしい。
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新玲乃音元iqqvyuu(プロフ) - 翔べないペンギンさん» 見に行ってみます (2019年10月9日 20時) (レス) id: c000802a3c (このIDを非表示/違反報告)
翔べないペンギン(プロフ) - 新玲乃音元iqqvyuuさん» uranai.nosv.org/u.php/hp/hyuuga075 御姉妹のイメージとしてはこちらとなります。 (2019年10月9日 20時) (レス) id: 1e7455f34a (このIDを非表示/違反報告)
新玲乃音元iqqvyuu(プロフ) - 翔べないペンギンさん» 無理なら、次女の容姿はどんなのか聞きたいです。 (2019年10月9日 20時) (レス) id: c000802a3c (このIDを非表示/違反報告)
翔べないペンギン(プロフ) - 新玲乃音元iqqvyuuさん» お気遣いありがとうございます。いえいえ、そこまでしていただかなくてもよろしいですよ。なんとか自分で無から有を産み出せるように努力してみますので。ご提案ありがとうございました。 (2019年10月9日 20時) (レス) id: 1e7455f34a (このIDを非表示/違反報告)
新玲乃音元iqqvyuu(プロフ) - 翔べないペンギンさん» それなら、自分が書きましょうか?次女の容姿がわかれば書けますよ。 (2019年10月9日 15時) (レス) id: c000802a3c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:翔べないペンギン/湊 | 作者ホームページ:なし。
作成日時:2019年9月24日 22時