【あるカルデアの日常】あるマスターの日常【派生作品】 (ページ44)

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■43話　視点:ルイス・ステインフェルドページ44

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　目が合うが直ぐにシャーロットさんの方へと向く。

どうやら俺の言葉ではなくシャーロットさんの言葉に驚いたらしい、何を樹くんに言っているのか気になるところだが些細なことだろう。

「初めましてマスターの婚約者(フィアンセ)の方。私はアルトリア・ペンドラゴン。マスターであるルイスのサーヴァントです」
「あ…。は、初めまして。リリー・エインズワースといいます…」

相変わらず騎士らしくしているアルトリアと、少し顔を赤らめているリリーさんがお互いに自己紹介をし合う。

「立ち話もなんでしょう、こちらへどうぞリリーさん」

促せば頷いてくれるのでシャーロットさん達が座っている方へエスコートをすれば樹くんに凝視されていて、首を傾げてしまう。

「樹くん、どうかしたのかい？」
「…世の中って、理不尽」
「ならば我が家に養子入りするのはどうだ？その理不尽はおそらく養子入りで解決するだろう。私は歓迎するぞ」
「…となれば樹くんと俺は義理の兄弟になる？それは名案だ。樹くん是非エインズワース家へ養子入りを」
「しねぇからな！」

きっぱりと言い切った樹くんの言葉にシャーロットさんと同時に残念と口にした。

樹くんと義理の兄弟だなんて素敵な関係だというのに非常に残念である。

肩を落とす俺にリリーさんは元気だしてと言わんばかりに手を添えられたのでお礼を言っていればMr.エミヤが紅茶と茶菓子であるスコーンを持ってきてくれた。

どうやら樹くんが先にMr.エミヤへ連絡を入れてくれていたらしい、本当に良い子だ。

「ありがとうございますMr.エミヤ」
「いや」

香りのいい紅茶…柑橘系の香りなのでアールグレイだろう。

一緒に持ってきたくれたミルクが入った容器と角砂糖が入った容器の二つと机の上へと置いて、厨房へと戻っていく。

「どうぞ、お飲みください」

そう言ってから香りを楽しんでから一口。

どうやらMr.エミヤは紅茶を淹れるのも上手らしい、温度による抽出も、蒸らしも素晴らしい。

樹くんや麟湖さんは砂糖とミルクを入れていたのでミルクティーで楽しむのだろう、かわいいなぁ。

と考えていれば視線を感じて向けばリリーさんが俺を見上げていた。

「？どうなされましたかリリーさん」
「あ、…いえ」

顔を赤くして紅茶を飲むリリーさんに笑んで、少し休憩。

暫くは紅茶を楽しんでいたのだがそろそろ本題に入るべきだろう。

「それで、何故貴女方お二人がこちらに？」